大学概要2023
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0202VUCAの時代と呼ばれる、先の見通せない現代社会においては、地方大学が地域の中で果たす「社会貢献」の役割はますます大きく重要になると考えられています。大学が中心となり、多様な学問分野、業界、世代、そして地域社会に分散している「人」や「知」を結集すれば、総合知やダイバーシティのシナジー効果によって、今までにない大きな新しい価値、コングロマリット・プレミアム(Conglomerate premium)を産み出すことが可能となります。大学には、「知」の創造だけではなく、社会と深く連携して「知」から派生する新しい価値の共有と定着を果たすことが期待されているのです。地域の発展とその地域に位置する国立大学が果たすべき役割について今一度整理してみると、地域の大学には、その地域の“学びの機能(Learning opportunities)”、“寄り添う機能(United under mutual understanding)”、“つなぐ機能(Connecting function)”、“知の機能(Knowledge base)”、そして、“より良い未来を産み出す機能(Yield the better future)”の5つの機能を担うことが求められます。私は、これらの5つの頭文字を繋げて、このことを“LUCKY”と呼んでいます。地域の発展とともに信州大学が歩みを進めてこられたことは、この地域にとっても、信州大学にとってもラッキーであり、この地域のことは私たちにお任せください、といった意味を込めています。エルゼビア・ジャパン株式会社の統計によると、信州大学は、2017年からの5年間で合計6,883本の学術論文を発表しています。総論文に占めるトップ10%論文の割合は993本(14.4%)、分野別トップ10%論文の割合(FWCI)でも779本(11.3%)となっており、本学での研究の質の高さを物語る結果となっています。信州大学は、このような研究アクNAKAMURA Soichiro信州大学長学長メッセージグレーター・ユニバーシティ・ビジョン信州「知の森」が夢をつなぎ、未来を拓き、持続可能な明日をつくります

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