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お聞かせください。けとなった広域連携プロジェクトはありますか。➡関連活動実績 P.14-15$.$*)!*-- / -#$).#0)$1 -.$/405信州」の枠組みをつくっているほか、長野大学、佐久大学と連携した「「しあわせ信州」を創造する地域活性化高度人材育成プログラム」※2といった事業も始めており、長野県内の大学の連携を強固にし、研究力と教育力の向上に取り組んでいます。しかし、若年層の人口流出等の地方が抱える問題に立ち向かうためには、果たしてこれで十分でしょうか。高齢化の進展による生産人口の低下、AI等の先端技術の急速な発達に伴う産業構造の変化への対応……解決すべき課題は日々刻々と変化し、より複雑化しています。地域における「大学の力」を高めるためには、県内だけでなく圏域を越えたより広域での連携も必要ではないか―。そのように考え、VGSUを掲げるに至りました。もう一つ、地域貢献と間接的に結び付きますが、本学の研究力強化もVGSUの背景にあります。政府は10兆円規模の大学ファンドでトップレベルの研究大学を支援していく方針を掲げていますが、これとは別に、日本の研究力を底上げするため、“特色ある強み”を持つ地域の中核大学を選定し支援していく方針です。本学はVGSUに基づき広域で大学や企業等と連携することでより研究力を高め、“特色ある強み”を持つ地域の中核大学として選定されることを目指したいと考えています。トップレベルの大学への支援とは別というと、トップより劣っているイメージを持たれるかもしれませんが、必ずしもそのようなことはありません。“特色ある強み”を持つ地域の中核大学の選定条件はキラリと光る研究分野を一つでも持っていることです。つまり、分野によってはトップレベルの大学よりも優れている場合もあり得ます。本学は「水」に関する研究で、日本トップクラスであり、特にこの点を強みにしていきたいと思っています。※2)文部科学省令和4年度大学教育再生戦略推進費「地域活性化人材育成事業〜SPARC〜」採択事業今後、様々な形でVGSUに基づいた広域連携に取り組んでいきたいと考えていますが、研究面での注力分野は国際課題のひとつでもある“水”です。広域連携の実績で代表的なものとして、2013年度から2021年度までの9年間にわたり取り組んできた「アクア・イノベーション拠点」の取り組みが挙げられます。日立製作所、東レ、物質・材料研究機構などと連携し、水循環社会の実現による世界中の人々の「生活の質」を向上させることを目指して研究開発に取り組んできました。海外での実証等を通じ、国内機関のみならず、海外の自治政府や学術研究機関等とのネットワークも構築されています。水循環とエネルギーに関する研究は本学の大きな強みです。特に水循環については関連特許の取得数は非常に多く、戦略的にポートフォリオ化し技術移転することで社会実装の一翼を担っています。日本で唯一の国家プロジェクトも推進中です。今後さらに他大学や企業と広域連携していけば、より発展が見込めると考えています。具体的な第一歩として挙げられるのが、文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」に採択された、松本キャンパスに建設予定の「アクア・リジェネレーション共創研究センター(仮称)」です。アクア・リジェネレーション分野※3の研究開発に必要な研究設備を集約するとともに、レンタルラボを設置します。ラボ利用の企業や圏域の自治体・大学と共創して、地球規模の社会課題のソリューションを提供する水・エネルギーの世界拠点となることを目指しています。※3)水処理・水供給に関連する材料・モジュール・システム、水利用/安全性や水に係る社会制度等の水関連研究に加え、水処理・水供給の低エネルギー・ゼロエミッション化と水由来エネルギーの生成・活用を包含し、水を中心とする地球環境再生に関わる諸分野を統合するもの実は豊富にあります。まずご紹介したいのが、「地域基幹産業を再定義・刷新する人材創出プログラム「ENGINE」」(文部科学省「大学による地方創生人材教育プログラム構築事業(略称:COC+R事業)」)です。2020年度から開始し、富山大学、金沢大学と連携して地域や社会課題に向き合う視点を身に着ける教育プログラムを提供しています。3大学協働科目も設定しており、特定の地域にとらわれない発想の醸成に繋がっています。このプ教育、国際交流、医療など幅広い分野で重ねた広域連携の実績―“水”に関する取り組みの他に、VGSUの着想のきっか圏域の中核として地域と一緒に発展する共創の未来へ広域連携の最初の注力分野は“水”「共創研究センター」を新設水・エネルギー問題解決の世界拠点へ―ビジョン実現に向けて、具体的な打ち手の構想があればVGSU

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