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)g001/gmEAF(量ルーノェフリポ総MESSAGE総ポリフェノール量の比較64.824.656.7玄米処理100MPa, 55℃, 6h706050403020100高圧処理したお米(上図の「玄米処理」)は、白米(上図の「未処理」)の約3倍のポリフェノールを含有する が白米に移行する。未処理■処理・特許第4888744号・特許第6518977号・特許第6847457号【特許情報】10既に、発芽玄米や金芽米などの健康面で機能性を持ったお米が流通しており、一定の市場があります。ただ、これらのお米は長時間の浸水などの調理の手間や、食味などがネックとなっている部分もあります。一方で高圧加工米はこうした従来の課題をクリアできるため、「高機能米の新たなスタンダードになるくらいのポテンシャルを秘めている」と藤田教授は自信を滲ませます。また、藤田教授は高圧加工米を通じて、日本のお米の消費量向上に貢献したいという想いもあります。お米の消費量減少や、販売価格の低迷などでお米づくりから撤退する農家が増え、以前にも増して休耕田が目立ってきています。こうしたなかで、「日本人の主食であるお米に関する課題は日本の課題」と捉え、高圧加工米を通じて新たな付加価値を提案し、お米の消費向上に寄与できたらと考えています。結果、なんと通常の白米食に比べて食後の血糖値上昇が抑えられ、高圧加工米食に血糖調節機能があることが分かっています。高圧加工米についての研究が進み、特許技術も出揃ってきたことで、藤田教授は「これからは、いよいよ技術を本格的に普及させていきたい」と話します。信州大学と大学が持つ特許を管轄する信州TLOとのコラボで制作した、特許技術「見える化」映像シリーズ第9弾の紹介映像もご覧ください。今回の実証実験で使用した大型300リットルタイプの高圧加工装置■株式会社東洋高圧企画管理部いと考えています。具体的には、例えば、より高い圧力を掛けて製造に掛る時間を短縮するなどし、一日に機器を複数回稼働できる仕組み作りや、高圧加工米の製造に特化した専用機の開発も検討しています。この他にも、実用化へ向け、様々な面からサポートしていきたいですね。例えば、特許を使って高圧加工米を製造して販売したいと考える事業者がいれば、事業者ごとに仕様をカスタマイズすることも可能です。また、グループ会社を通じて、自社での製造・販売も検討しています。健康に寄与する機能食品を販売するうえで重要になるのは客観的なバックデータです。高圧加工米は大学の研究室という信頼できるデータの提供元があり、これは大きな強みになります。いずれにしても、高圧による食品加工の新たな可能性を見せてくれるという点で、高圧加工米の今後の展開には大きな期待感を持っており、これからも様々なかたちで藤田研究室をサポートしていきたいですね。森川 篤史さんからの成分高圧加工米は白米、栄養は玄米。実用化へ向けた最終段階を支援私たちの会社は“高圧”をキーワードに、他にはないオンリーワンのものづくりに取り組んでいます。「高圧加工米」については、藤田教授が研究を始めた当初から、高圧加工機器「まるごとエキス」の提供などで関わらせていただいています。まるごとエキスには、用途に応じていくつかのサイズを用意していますが、研究の初期段階では比較的小型の10リットルタイプをお貸ししました。高圧加工米の研究成果を実用化に結び付けるためには、それより大きな容量で試し、実際に販売に必要なロットで生産できるかを試すことが求められます。実用化に向けいよいよ研究も最終段階に差し掛かったということで、今回、まるごとエキスのラインナップで最も大型の300リットルタイプで、実証実験に協力させていただきました。300リットルの大きなロットでも高圧加工米の製造が可能であることが実証されたとお聞きし、弊社としても喜ばしく思っています。専用製造機の開発や自社販売も検討弊社はグループ内に研究所を持っており、高圧処理に関する研究に力を入れています。食品に関連した研究はまだまだ未解明な部分が多く、注力分野のひとつで、高圧加工米については、特に大きな可能性を感じています。一方で、実用化へ向けて販売価格を抑えるためにも、増産体制の仕組み作りも必要になります。弊社でも高圧加工機器の提供を通じて、これに貢献していきた多くの可能性を秘めた「高圧加工米」様々な形でサポートしていきたい研究パートナー

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