++)%(率芽発脂肪酸をミックスすることで、冷蔵保存後の次世代胞子の発芽率を70%にまで高めることに成功。脂肪酸のミリスチン酸にパルミチン酸をミックス添加することで、冷蔵保存後の次世代胞子の発芽率が向上。現状使われている植物との共培養による胞子の発芽率95%に近い70%の効果が得られました。「アーバスキュラー菌根菌の純粋培養には、ミリスチン酸の脂肪酸が必須。しかしミリスチン酸を単独で与えると、ミリスチン酸は比較的融点の高い脂肪酸であるため、細胞内に取り込まれた後に流動性が低くなると考えられ、これが理由で発芽アーバスキュラー菌根菌は、アブラナ科などを除くほとんどの作物の根に共生して土中のリンを吸収し作物に提供する。純粋培養信州大学と大学が持つ特許を管轄する信州TLOとのコラボで制作した、特許技術「見える化」映像シリーズ第8弾の紹介映像もご覧ください。率が低くなると思われる。しかし、そこにパルミチン酸などの脂肪酸をミックスして添加すると、パルミチン酸はここから不飽和脂肪酸に変換されて融点が低くなり、細胞膜の流動性が高くなる。これにより低温のストレスにあっても発芽率が高くなると思われる」と、齋藤勝晴教授は語ります。多くの農家は、化成肥料の高騰に頭を悩ませていますが、微生物資材でその使用を削減できれば、肥料にかかる費用を抑えられます。また、微生物資材は土壌が本来持つ微生物の力を高めるという点で、現代の環境型アグリビジネスに寄与するものであり、本当の意味で「環境にやさしい」特許だといえます。「それぞれの企業で独自に保有する菌根菌を効率的に微生物資材化する技術として、この特許は活用を検討いただけるものと思います。」(齋藤教授)【特許情報】発明の名称:「アーバスキュラー菌根菌の保管方法」出願番号:特願2022-125147出願日:2022年8月5日この特許が活用された菌根菌が資材化される日は近いように感じました。胞子発芽率に対する冷蔵保存の影響95%発芽率0%↓010080604020ミリスチン酸070ミリスチン酸ミリスチン酸パルミチン酸パルミチン酸純粋培養植物との共培養植物との共培養12脂肪酸のミックス添加で発芽率を共培養に近づける2022年、齋藤勝晴教授は、菌根菌を冷蔵保存しても十分な発芽率を維持できる「次世代胞子の生産条件」の研究を重ね、この特許を出願しました。新しい環境アグリビジネスを実現する微生物資材化この特許の「微生物資材化」は、大幅な化成肥料の削減が期待できることから、高い注目を集めています。70%ミリスチン酸+パルミチン酸 混合添加群
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