開発した白金ナノシートを燃料電池用触媒へ応用することで、従来の白金ナノ粒子触媒を凌駕する触媒性能を得ました。白金ナノシートは、燃料電池用電極触媒への応用にとどまらず、ファインケミカル製造のための触媒応用等、多様な応用を期待できます。なお、本成果は国際学術誌「Nature Communications」のオンライン版に、1月9日に掲載されました。信州大学先鋭領域融合研究群は、タイ国立科学技術開発庁と2023年1月に学術交流協定を締結しました。タイ国立科学技術開発庁は、1991年科学技術開発法に基づき、タイ国家発展のために公的部門、民間部門を問わず科学技術の研究開発、発展の推進支援、調整を行う目的で設置された機関で、タイ王国における科学全般の研究開発、技術移転、人材育成を担っています。また、同庁は諸外国と盛んに共同研究、産学連携を行っており、日本からは、諸企業体のほか、理化学研究所、JICA、JAXA、東京大学、東京工業大学、大阪大学、広島大学、長岡技術科学大学などが共同研究や連携協定を結んでいます。本協定では、バイオメディカル研究所を中心に医療機器開発において協力関係を構築し、国際共同研究や人材交流を推進することとしています。協定署名式はタイ国立科学技術開発庁と信州大学をオンラインでつなぎ、タイ国立科学技術開発庁長官のSukit Limpijumnong氏と先鋭領域融合研究群の森川研究群長が協定書に署名しました。森川研究群長(モニター左)と齋藤バイオメディカル研究所長(モニター右)も参加した集合写真タイで行われた署名式には、バイオメディカル研究所 西村教授(左)が参加しました西村教授とNSTDAの長官Sukit Limpijumnong氏(右)との記念写真白金ナノシートの合成経路とイメージ図16学術交流協定を締結杉本渉教授らが高活性・高耐久な世界最薄の白金ナノシート電極触媒を開発信州大学先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所の杉本渉教授と琉球大学理学部の滝本大裕助教らの研究グループは、京都大学、株式会社日産アークの協力の下、固体高分子形燃料電池の酸素極における触媒活性と耐久性をそれぞれ2倍高められる白金ナノシート酸素極触媒の開発に世界で初めて成功しました。信州大学先鋭領域融合研究群がタイ国立科学技術開発庁(Thailand National Science and Technology Development Agency :NSTDA)と
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