5年次 実施報告書
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⚫ 本校に整備されている,校務支援システム(数年後に長野県の全公立学校でも運用する予定)やテストの採点支援システム等を連動させて,一人ひとりの子どものstudy logを蓄積する方法の概念図をまとめた。 ⚫ 「幼小中を貫く子どものよさからはじまる,探究的な学びのデザイン」をテーマに,三校園で公開研究会を実施した(10/28~10/30)。その中で,「遊び」「遊びの領域化」「領域の教科化」「教科等の総合化」それぞれの探究的な学びを支える要件と方略について,実践と省察の中から明らかにしようとしてきた。探究的な学びをデザインする際の,三校園共通の視点は見えてきつつある。 4 研究開発の内容 (1)「たくましく心豊か な地球市民」を育む12年間の教育課程『学びの総合化』 ①子どもがもともともっている資質・能力の強みを生かして教育課程を編成する ⚫ これまでの実践研究で明らかにした教育課程の全体像を評価・改善しながら実⚫ 公開研究会の中で,福井大学理事松木健一先生と白梅学園大学名誉教授無藤隆⚫ 教育哲学特別講座(全5回 講師:埼玉大学教授 岩川直樹先生)を行った。デューイの「民主主義と教育」をテキストに,三校園の有志職員が参加し,特にデューイの述べている「探究」を下敷きに,自分たちの実践を振り返った。 延長第1年次 (令和3年度) 子どもがもともともっている資質・能力の強みである「3つの力」を視点に子どもの姿を見ていくと,子どもは自分の「思いや願い,問い」をもとに,とことん活動に打ち込んだり,とことん追究したり,探究したりしていることがより鮮明に見えてきた。そして,他の資質・能力の要素を巻き込みながら,豊かに学んでいけることが見えてきた。こうした見方を共有しながら私たちは,「たくましく心豊かな地球市民」に向けて「「思いや願い,問い」をもとに,やりたいことや目標に向かって「3つの力」を発揮している学び」を幼小中12年間通して支えるための教育課程を編成しようと考えた。 ②「子どもに内在する資質・能力「3つの力」」と資質・能力の「三つの柱」 私たちは「3つの力」を,子どもに内在する資質・能力のうちの強みとして見いだした。 子どもは自分の強みを生かし,資質・能力の他の要素を巻き込みながら学び(図1),問題解決の手順や方法を自覚し,整理し,どの状況で使えるか判断しながら,より質の高い問題解決を行うことができるようになってきている。 従って,そのような学習状況の評価に当たっては,資質・能力の「三つの柱」(「生きて働く知識・技能の習得」「未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成」「学びに向かう力,人間性等の涵養」)に基づいている。その上で,子どもの「思いや願い,問い」に基づく学習を構想するために,その時々の子どもの状況を「3つの力」を視点に捉え単元構想をするという実践を行っている。 践を再構成する教師の思考や判断に焦点を当ててデータを蓄積してきた。 先生を講師にお招きし,シンポジウムを行った。 (図1)様々な資質・能力を巻き込みながら学ぶイメージ - 3 -

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