研究紹介_2024_日本語版(工学部)
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Ap( tnerruC)senoJ/2 401x( ytiiti 1101x( ytivitceteD( ytiWAmmcsneSsnopseR)013)/vi043 210)W8 v40電⼦情報806040200-20-40-60-80 Vg: -8 V Vg: -3 V Vg: 0V Vg: 3V-3-1-22In-plane Voltage (V)600500400300200100123456789Device number365 nm 385 nm 395 nm 460 nm 520 nm590 nm600 nm 620 nm1262助教浦上法之研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード単結晶薄膜・窒化炭素・⼆次元材料(層状物質)卒業後の未来像最近の研究トピックスパソコンやスマートフォン等の電気電子機器は目に見えないほどの小さな素子から成り立っていますが、高性能化のために小型化や新たな材料を用いられてきています。また近年では、それらの進化し続ける性能に加えてライフサイエンスなど異分野でも利用できる新しい付加価値を与える必要性が高まってきています。このような背景から当研究室では、特に層状物質という特異な性質を示す電子材料により、①新たな現象がみられる電子材料の発見とその応用に加えて、②電気電子工学に関連する物理性質を複数融合することにより新しい素子の提案と実証を目指しています。層状物質は物理的性質に注目が集まる一方で、素子応用の検討例が少なく大きな可能性がまだまだ眠っています。当研究室では、新規材料の創成と素子の設計製作の両者から、これまでの常識を打ち破る革新的な電気電子素子の実現に挑みます。本研究室では、材料やそれから成る素子について総合的に知る必要があります。また実験装置を自らが動作させ、維持管理を行います。それらの経験は、電機メーカーを筆頭にインフラや研究機関などにおいて、幅広く活躍できる技術者になるために活きていきます。・2015年3月豊橋技術科学大学大学院工学研究科修了博士(工学)取得・同年4月より信州大学工学部助教専門の研究分野・電気・電子材料工学(材料探索と素子応用)・結晶工学(結晶作り)炭素系化合物半導体の創成と電子素子への展開(層状窒化炭素膜のキャリア輸送制御と電気電子素子応用)(異種元素添加による物性制御)(様々な化学組成比を有する窒化炭素の合成)二次元材料による電子素子の開発(次世代構造電界効果トランジスタ)(新材料の創出)二次元材料と三次元材料の融合による新たな価値の創出(Siフォトダイオードの高性能化と集積化技術)(円偏光を放射可能なマイクロLED)科研費(代表)2021-2023年若手研究「グラファイト状窒化炭素膜の半導体素子への展開」2019-2020年若手研究助成金(代表)2023-2023年公益財団法人池谷科学技術振興財団「層状窒化炭素膜の界面制御による電界効果素子の開発」2022-2023年公益財団法人カシオ科学振興財団「二次元半導体を利用したマイクロ発光ダイオードへの機能付与」2021-2023年公益財団法人マツダ財団「窒化炭素膜への外場印加によるキャリア輸送制御と低消費電力素子への展開」2020-2021年公益財団法人加藤科学振興会2019-2021年公益財団法人泉科学技術振興財団2018-2018年公益財団法人村田学術振興財団その他、研究助成4件、海外渡航助成3件グラファイト状窒化炭素膜の抵抗異方性を発見した。また電界効果素子を作製し、面内方向電流のスイッチングを実現した。可視光域における光検出材料として有望な層状GaSeの加工手法を開発し、個体差の小さいアレイを作製することに成功した。左上:層状物質の二硫化モリブデン(MoS2)結晶。右上:機械的剥離により作製した単層MoS2膜(厚さ0.6nm)。左下:MoS2膜をチャネルとした電界効果トランジスタ(FET)。電極以外二次元材料で構成。右下:MoS2FETの伝達特性。低コストで簡易に作製可能な半導体のグラファイト状窒化炭素膜。ホウ素添加によりその発光波長を紫外線側へ変化。可視光側への制御も検討中【私の学問へのきっかけ】中学生の頃に電化製品が作りたいと思い軽い気持ちで高専に進学しましたが、19歳の頃に実験で光る半導体に出会いました。原理や理屈は難しいですがそれが興味に変わり、深く知ってみたいと考え大学へ編入し、運よくその研室を続けてきました。現在では、半導体だけでなく理解が難しい現象を示す材料にも興味が移り、革新的な素子の開発を目指すようになりました。システム⼯学科特異な性質を⽰す新材料探索と素⼦への展開電気電⼦⼯学の新たな基盤技術を開拓

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