研究紹介_2024_日本語版(工学部)
40/148

電⼦情報低電力広域通信(LPWA)における高さ方向にたいする通信エリ画像信号処理を活用した、高精度信号分離を可能にする、周波数高効率利用とリアルタイム情報収集を可能にする無線センサネットワークの検討「環境ダイナミクスを活用したフレキシブルLPWAの研究開発」「オーグメンテッドワイヤレス:拡張無線環境学習を利用した無線周波数共38伝送距離1.28km教授⽥久修研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード物理層セキュリティ・無線センサネットワーク(IoT)・コグニティブ無線・LPWA・5G卒業後の未来像最近の研究トピックス科学技術政策であるSociety5.0ではあらゆるモノ状態をインターネットに接続することで、サイバ空間上で分析、生産性や効率性に向けた制御を現実世界(フィジカル空間)にフィードバックすることで、これまでにない新たな世界へと繋ぐことが注目されています。田久研究室では、このようなサイバ・フィジカルシステム(CPS)を支える無線通信技術として、次世代の移動通信規格(Beyond5G)において周波数共用技術の研究開発、センサネットワークとして低電力広域無線通信(LPWAN)の検証を進めています。無線通信はウェアラブル端末やロボットなど様々な応用が期待されています。しかし、インターネットへのインフラ技術である無線通信は現状では必要な性能を達成できないことが分かっています。気が付かないうちに快適な情報転送ができる世界を実現するため、無線通信の研究を進めています。用技術の研究開発」(複数大学との共同研究)情報パッシング」(基盤研究B)近年、無線通信はますますその可能性が注目され、教育・ロボット・医療・農業・製造業など様々な適用が議論されています。本学で学んだ無線通信技術を生かして、卒業後は様々な分野で活躍できると期待されます。920MHz帯の特定小電力無線であるLPWAでは、センサ情報のような少ない情報に限られますが数km以上伝送可能なライセンスフリーの無線通信システムとして注目されています。本研究室では集約局をビルの屋上や丘陵地帯に配置することで通信距離に相当するカバレッジの拡大効果や他の無線システムと共存するため周波数資源の共用法を検討しております。慶應義塾大学大学院助手、オーストラリアシドニー大学訪問研究員、東京理科大学嘱託助教、信州大学助教、准教授を経て2023年より現職。無線センサネットワーク、コグニティブ無線など無線通信の普及に向けた研究開発を進めています。第5世代移動通信(5G)向けの周波数資源を開拓するスペクトラムセンシング技術(コグニティブ無線、周波数共用)ア拡大と異種システム周波数共用に対する検討人工雑音を活用した情報漏洩対策技術(物理層セキュリティ)SoftwareDefined Network (SDN)と無線通信を融合する動的リソース制御技術総務省受託研究「異システム間の周波数共用技術の高度化に関する研究開発」(複数大学と通信関連企業との共同研究)(複数大学との共同研究)科研費「稠密無線センサネットワークのためのセンサ情報空間・無線物理空間相互「合成波形識別による高速環境適応型センサネットワーク」(基盤研究B)「電波漏洩対策に有効なマッシブ電波センサアレイ」(萌芽研究)企業共同研究「劣悪な環境(高ノイズ/低電力密度)における確実な無線通信能力確保の実現」(無線機開発企業との共同研究)Software Defined Network (SDN)とWiFi(IEEE 802.11)を融合した動的リソース制御機構ビームフォーミングによる周波数共用の実現早朝の時間帯は駅周辺が混雑することを認識(コグニティブ)して、アンテナビームを駅周辺に集中することで、新たに別の場所に空き周波数(WS)を確立可能(左図)。実際には電波の反射・屈折を考慮にいれたWS特定技術が必要(右図)河川・湖などの遠隔水位システムで防災・減災に貢献長野県塩尻市内で、河川・湖の水位を遠隔監視する水位モニタリングの社会実証を進めています。水位の変化をサイバ空間であるインターネット上で監視することで、災害の予測や防災に役立てられると期待されます。ビルの屋上に配置したLPWALPWA(LoRa)の屋外測定実験【私の学問へのきっかけ】学生時代はインターネットが携帯電話からできる時代へと移り変わり、携帯電話のさらなる可能性を感じて無線通信の研究に注目しました。もともと数学が好きだったのですが、無線通信は確率統計、信号処理技術など数学を駆使した技術であり、数学が武器となって技術改良できる点はとても面白いです!システム⼯学科あらゆるモノをインターネットへ接続するコグニティブ無線と無線センサネットワーク

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る