研究紹介_2024_日本語版(工学部)
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電⼦情報超高周波鉄系メタルコンポジット鉄心材料BeyondMHz帯電力用扁平磁性粉末積層コンポジット磁心材料の磁化磁気異方性軟磁性材料を用いた高周波・電力変換用トランス・インダクタの開発、文科省革新的パワエレ事業(FY2021~2025)、副代表現在進行中の共同研究先;セイコーエプソン、TDK、デンソー、KOA、36共同研究・外部資⾦獲得実績(過去5年)教授佐藤敏郎研究から広がる未来研究シーズ研究キーワード⾼周波磁性材料・磁気デバイス・磁気センサ・⾼周波電⼒変換・電源システム卒業後の未来像最近の研究トピックス表面実装デバイスの試作/デバイス評価超高周波スイッチング電源モジュールその他100MHzスイッチング電源用磁心材料開発、JST未来社会創造事業(FY2017~2021)、代表機構の解明、科研費、基盤研究(B)(FY2019~2022)、代表NEDO再委託「航空機用先進システム実用化プロジェクト/次世代電動推進システム研究開発/推進用電動機制御システム」(FY2021~2023)、分担革新的パワーエレクトロニクスの実現に貢献する低鉄損圧粉磁心の研究開発、科研費、基盤研究(B)(FY2023~2026)、代表味の素ファインテクノ電気エネルギーの有効活用を実現するキー技術として革新的パワーエレクトロニクスの研究開発が世界的に活発になっています。先端磁気デバイス研究室(佐藤敏郎教授、曽根原誠准教授)では、パワーエレクトロニクス装置の高性能化のボトルネックになっている磁性材料や磁気デバイス(インダクタやトランス)に対して高周波化と革新的な低損失を実現する新規の磁性材料の開発と磁気デバイスへの適用、パワーエレクトロニクス装置への実装など、川上から川下に至る研究開発を推進しています。電気エネルギーの高効率利用技術は知的電力系統(スマートグリッド)や様々な産業応用のみならず、家庭電化製品、電気自動車、ドローン、電動航空機など、持続可能なエネルギー利用社会を支える基盤技術として、今後、益々重要になっていくでしょう金属磁性微粒子/樹脂コンポジット、磁性微粒子表面処理、材料評価技術(磁区構造、磁化特性、複素透磁率、鉄損など)超高周波電力変換用リアクトル/トランスデバイス特性解析/設計技術(三次元高周波電磁界解析)、共振ソフトスイッチング、回路設計/試作/評価磁気技術の航空宇宙システムへの応用など研究室では、材料開発からデバイス試作、回路システムへの実装・評価を一貫して推進し、川上から川下に至る経験とスキルを身に着けることができます。卒業後は大手電機メーカー、電子部品メーカー、電力、鉄道、研究機関など幅広い分野で活躍しています。1989年3月千葉大学大学院博士課程修了後、東芝総合研究所、同社半導体事業本部LSI技術部を経て、1996年9月信州大学工学部助教授。2005年4月より現職。航空宇宙システム研究拠点長。研究分野は高周波磁性材料/デバイス/センサの開発磁気異方性軟磁性材料の開発(文科省革新的パワエレ事業)Fe73.5-x-y Cox PdySi16.5 B6 Nb3 Cu1 at.% 異方性薄帯の例従来のFINEMET薄帯との鉄損比較炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)パワー半導体の登場によってシリコン(Si)パワー半導体では困難であった電源システムの小型軽量化・高効率化が可能になったものの・・・、さらなる進展のためには革新的な低損失/高周波磁性材料の開発が必須!!基板内蔵磁気デバイスの開発(写真はUFO-Nagano1階クリーンルームにおけるフォトリソグラフィ作業の様子)3種類の磁気異方性軟磁性材料を開発FINEMET薄帯に対して鉄損を60%低減超低損失Fe系ナノ結晶合金薄帯を作製する合金溶湯急冷装置を保有一軸磁気異方性の誘導により、うず電流損最小となる回転磁化過程を利用【私の学問へのきっかけ】学生時代の卒業研究はSi-MOS界面物性の研究がテーマでした。修士課程・博士課程では、現在に繋がる高周波電力用磁性材料の研究を行い、その後の民間企業勤務では磁気を専門としつつ、半導体分野やシステム分野と連携して仕事をしていました。システム⼯学科磁気技術によって脱炭素化に貢献︕

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