研究紹介_2024_日本語版(工学部)
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物質化学科物質化学科■各種CNT複合めっき(Cu/CNT、Ni/CNT、Ag/CNT等)■三次元ナノ構造Cuめっき■粗面化めっき■各種機能性合金めっき(Ag-Bi、Fe-Ni等)■カーボン材料(CNTシート、CNT糸等)へのめっき■三次元ナノ構造Cuめっき膜の低温焼結を利用した直接Cu-Cu接合■粗面化めっきを利用した異種材料接合(民間企業との共同研究)■CNT糸の電気化学メタライゼーション(民間企業との共同研究)■カーボンナノチューブ複合めっき法を活用した新規リチウムイオン■カーボンナノチューブ共析メカニズムの解明■大口径(300mm)ウエハに対応した高耐熱性めっき技術の開発■ナノ粒子を用いた高機能複合めっき加工技術の開発■車載コネクター用の高耐久銀合金/CNT複合めっき技術の開発■鉄鋼と樹脂の異種材料接合技術実用化のための高速粗面化めっき■次世代自動車コネクタ向け耐摩耗性・低抵抗性に優れた長寿命銀/CNT合金複合めっき技術の開発(JST地域産学バリュープログラム)9教授新井進研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード機能性めっき・CNT複合めっき・異種材料接合・直接Cu-Cu接合卒業後の未来像最近の研究トピックス新井研究室では、電気化学的手法、特に“めっき”による機能性材料の開発に取り組んでいます。“めっき”は現在、パソコン、スマートフォンをはじめとするすべての電子・半導体機器に不可欠なテクノロジーであり、ナノ材料や電池材料等の作製法としても期待されています。研究室では、カーボンナノチューブ(CNT)を用いた「金属/CNT複合膜」や「三次元ナノ構造Cu膜」等の新規材料を“めっき”により作製し、それらの電池材料、ディスプレイ材料、高熱伝導材料、電気接点材料、接合材料、機械材料等としての特性を評価しています。(民間企業との共同研究)電池負極構造の構築(科研費基盤研究B)■非シアン浴を用いたAg-Bi合金/CNT複合めっき(科研費基盤研究C)(科研費金基盤研究C)(経済産業省GoTech事業)(経済産業省サポイン事業)(JSTA-STEPトライアウト)技術の開発(JSTA-STEP機能検証フェーズ)新井研究室では、めっき技術の可能性を追求しています。めっきはマイクロ・ナノサイズの金属材料作製法であり、様々なナノ金属材料や金属複合材料の開発が期待できます。直接Cu-Cu接合材料、異種材料接合材料等、新規機能性材料を提案し、企業との共同研究により実用化を目指します。めっき技術は、めっき専門企業だけでなく、エレクトロニクス関連企業全般で重宝されています。そのため、卒業後は化学メーカーだけでなく、大手家電メーカー、大手電子部品メーカー等への就職が多いのが特徴です。200℃以下の温度で焼結するCuめっき膜(低温焼結Cuめっき膜)を開発しました.三次元集積回路製造やパワー半導体部品実装への応用を念頭に置き、直接Cu-Cu接合技術の実現を目指しています(地元企業との共同研究).(Mater. Today Commun.,35, 2023,105790)CNT複合めっきのReview articleが学術誌トップページのバナーに採択されました.(Electrochem., 2, 563-589, 2021)粗面化めっきを用いた鉄鋼と樹脂の異種材料接合に関する論文が学術誌のフロントカバーに採択されました.本研究は車体のマルチマテリアル化によるカーボンニュートラル促進を目的としています.(Adv. Eng. Mater., 2020, 2000739)Ag/CNT複合めっき技術への取り組み(地元企業との共同研究)が、平成28年度科学技術分野の文部科学大臣表彰に選ばれました.EV用急速充電コネクタの高耐久性非シアンAgめっき技術へと発展させています.(J.Electrochem.Soc.,2020,122515)長野県技術系研究員等を経て、2011年より現職。研究分野は電気化学、表面処理。特に、めっき技術を活用した金属/カーボンナノチューブ複合材料の創製や粗面化膜の創製の基礎および応用研究に従事。めっきで光る!! CNT複合めっき技術を活用した発光体iPhoneのディスプレイよりも明るいめっきでくっつける!! 粗面化めっき技術を活用した鉄鋼とCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の異種材料接合地球温暖化ストップを目指す【写真&写真キャプション】写真フォーマット:上下2つのエリア分。幅約311px程度の画像キャプション文字数【私の学問へのきっかけ】めっきは非常に分かり易い化学反応です。溶液中の金属イオンが還元反応により金属に変化します。また、溶液中に僅かな添加剤を入れるだけで鏡のような外観の金属膜が作製できます。めっき膜中の水素の新しい利用法の発見や誰も作製したことのない合金めっき技術の開発に成功したのが、より学問を深めようと思ったきっかけです。「電⼦材料」から「接合材料」までめっきによる次世代機能性材料の開発

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