農学部研究紹介2023
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(写真一枚or複数枚組み合わせ)分化0日目分化4日目活性ありマウス、キイロショウジョウバエなどの生体モデルが、乳腺発達機構や神経変性のメカニズムを探索するために役立てられている。骨格筋、脂肪、乳腺の培養細胞で得られる形質は、生体内で起きる現象を反映している。図右は骨格筋分化過程にある細胞。ウリ科花粉の保存方法.一年以上の保存が可能.LED光源下でのレタスの生育差異(左:赤色,右:青色).インドネシアバルドゥア村でのイチゴバッグ栽培と選果.また,パジャジャラン大学の先生との共同実験の様子.動物生理学研究室米倉真一教授米国国立衛生研究所、東京都神経科学総合研究所を経て2020年より現職。研究分野は動物生理学。特に乳腺、筋肉組織発達の分子機構や健康長寿を支える食資源に関心がある。蔬菜園芸学研究室阿久津雅子准教授博士(農学)取得後,博士研究員等や東海大学基盤工学部准教授を経て,2020年4月より信州大学農学部。専門は園芸学。研究から広がる未来動物生理学研究室では、普段私たちが口にしている「食」の付加価値を高める研究を行っています。アルツハイマー病など難病疾患に対しては、医学的治療だけでなく予防的アプローチも重要であると考えられます。神経変性疾患モデルを使った研究では、食資源の持つ疾患予防機能を見出すことが期待されます。また、乳や食肉の安定的供給には、生体内現象やストレスの解明が新たな飼料技術・飼養方法の提案に不可欠です。このように産業の入り口に立ち、今まで不可能だったことを解決する糸口が探索されています。卒業後の未来像日々の実験を通して、データの見方や考え方、考察力などの論理的思考力が養われます。また、プレゼンテーションの習得にも重点を置き、説明能力に優れた人材が輩出されています。卒業生は主に、食品会社などで活躍しています。研究から広がる未来植物の新品種を育成する際に,植物体や種子などではなく,花粉のみを輸送する事で栽培不適地や栽培時期がずれている地域でも気軽に授粉が可能となります。現地で一から花粉親である植物を育てる必要がなくなります。そのため,日本国内だけでなく,海外でもこれまでにない新しい植物を育成出来るようになるようになるかもしれません。卒業後の未来像植物の生育を観察し,実験によって得られたデータや知見をまとめ、発表することで客観的な見方が出来るようになると思います。また研究を通じて,自分の信念や考えを持てるようにサポート出来たらと考えております。蔬菜,花卉,果樹からなる園芸作物の発芽から老化までの一生を網羅的に研究し,農業への還元を目指しています。なかでも,有機溶剤などを使用せずに,スイカやニガウリ等のウリ科花粉で証明された花粉の長期保存方法を他の植物種での応用を目指したり,様々な環境条件下での園芸作物の生育差異やその機構等に関して,研究を行っています。また,インドネシア西ジャワ州ガルト県バルドゥア村でかつて形成されていたイチゴ産地の再構築を目指して,現地のパジャジャラン大学で土壌条件を始めとする栽培条件に関して共同研究を行っています。動物の体をつくる様々な組織は、独自の発達機構や恒常性維持システムを持っています。神経はどのようにして情報を伝達するのか?筋繊維はどのように発達するのか?生命現象に対する多数の問いが、今日まで生体内に対する理解を深めてきました。そして、多数の生理学的知見が再生医療や疾患治療、畜産業の応用に役立てられています。動物生理学研究室では生命現象の分子機構に着目し、組織構成単位の細胞から実験動物まで幅広い観点から研究を行っています。機能性食資源の探索や、乳腺・筋肉などの分子基盤解明が未来の食を創造します。培養動物細胞を用いた研究乳腺神経植物資源科学コース動物資源生命科学コース分子・細胞の世界から食と健康長寿の未来を切り拓く園芸作物の一生を研究することで,農業へ還元18

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