農学部研究紹介2023
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ACABDBC8NMRによる構造解析(写真一枚or複数枚組み合わせ)小胞体の染色核の染色二重染色活性無し活性あり2008年3月愛媛大学連合農学研究科修了。理化学研究所の研究員を経て、2016年4月より現職。細胞内のタンパク質の挙動に興味がある。真壁秀文教授日本学術振興会海外特別研究員(米国Purdue大学)を経て1999年6月より信州大学農学部。顕著な生物活性を持つ天然有機化合物の合成と活性、生命現象の解明を目的とした研究に関心がある。プロシアニジンB3とプロデルフィニジンB3の前立腺癌細胞を用いた抗腫瘍活性試験B環にある1つの水酸基の存在が活性に重要である有機化合物の構造決定には核磁気共鳴スペクトル(NMR)が不可欠寒天培地上での酵母の生育写真。遺伝子の違いによって生育度合いが異なる。酵母の蛍光顕微鏡写真分子細胞微生物学研究室細見昭助教天然物合成化学研究室研究から広がる未来分子生物学という概念が提唱されて半世紀以上経ち、様々な研究手法が開発され、生命の理解が飛躍的に進んできました。その中で、酵母は真核生物のモデルとして大いに利用されています。酵母は古来から発酵に利用する生物として役に立ってきましたが、今は最先端の研究材料でもあります。この酵母を用いて、未だ明らかになっていない生命現象を明らかにすること、さらに、それを利用して、酵母でのタンパク質生産に利用したり、創薬のターゲットを見つけるのが研究の目的です。卒業後の未来像生化学的、分子生物学的な手技が身に付きます。研究を通して、物事を客観的に捉え論理的に解決するトレーニングを行います。また、就職活動のサポートも行います。研究から広がる未来私たちは有機合成化学の立場から、生命現象をたどり、優れた医薬品や機能性物質を作り出すための基礎研究を行い、人類の健康に寄与することを目指しています。研究の過程では新規反応の開発も行っており、有機化学の発展にも貢献することを心がけています。生命現象には様々な有機化合物が関わっています。本研究室では顕著な抗腫瘍活性を持つ天然有機化合物の合成を行ってきました。その化合物を用いて学内、学外の研究者と活性発現のメカニズムの研究を展開しており、癌を克服すべく研究に励んでいます。卒業後の未来像有機合成化学実験を通して有機化合物の取り扱い、性質、精製方法が身につきます。また、自ら立案し試行錯誤を重ねながら研究を進める力を養うことが出来ます。卒業後は化学会社、製薬会社、食品会社等で活躍出来る人材になります。真核生物のモデルである酵母を使い、生化学及び分子生物学的手法を用いて、細胞内のタンパク質輸送やタンパク質分解の研究を行っています。真核生物は原核生物に比べて複雑な細胞内構造を有しています。タンパク質がその複雑な内部を通り目的地に正しく輸送される事は真核細胞の正常な機能に重要です。また、タンパク質は正しく作られなければ機能を発揮しません。しかしながら、全てのタンパク質が正しく作られるわけではありません。このような“異常”タンパク質を分解する機構もまた真核細胞の正常な機能に重要です。本研究室では、タンパク質がどのように輸送及び分解されるのかを調べています。真壁研究室では、抗腫瘍、動脈硬化抑制活性など生活習慣病の予防や治療に関係する「顕著な生物活性を持つ生理活性物質」の合成や創製に取り組んでいます。有機化合物は人間が加工できる最も小さい精密な構造体です。有機合成化学の手法を用いて標的化合物を自在に合成する究極の物づくりを行っています。生理活性物質はごく微量で生物の行動や機能を制御しており、生命現象の鍵を握る存在です。私たちは生理活性物質の活性発現の仕組みや構造活性相関の解明、高度に機能化した分子プローブを創製することで生命現象を解明し、農薬・医薬への応用を目指しています。生命機能科学コース生命機能科学コース酵母を用いて基本的な生命現象を明らかにして利用する有機合成化学の力で生命現象を探る

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