大学概要2022
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0202大学はこれまで高い教養と高度で専門的な知識を持った知識人、高度専門職業人材の育成に心血を注いできました。また、その過程では、真理を深く探究し、新たな知見を積極的に発掘・創造してきました。そのような中で、「大学の知の活用」についても意識が高まり、2006年(平成18年)に教育基本法が改正され、大学は教育と研究にとどまらず、それらの「成果を広く社会に提供」し「社会の発展に寄与」することも重要な役割であると規定されました。教育と研究のパフォーマンス自体が社会貢献活動であるという考え方もある中、こうして、「社会貢献」が大学の果たすべき第三番目の使命として明文化されました。私は、大学の社会的責任(USR)の至上命題は「社会貢献」にある、と考えています。地域社会と大学との連続的一体化、人材の繋がり(ステークホルダーエンゲージメント)を強め、教員、職員、学生との関係がより身近になって、互いに高めあうことのできる環境創り(教職学協働)を力強く前に進めて参ります。2020年(令和2年)、「科学技術基本法」が「科学技術・イノベーション基本法」に改正され、人文科学を含む科学技術の振興とイノベーション創出の振興が一体的に推進されることになりました。こうして、これまで「人文科学のみに係るものを除く」と規定していた“科学技術”が、新しい法律では人文系を含めた科学を総動員して学術全般の振興を目指すこととなりました。背景にはAIと5Gが生み出すデジタルテクノロジーの進化や生命科学の研究が急速に進展し、法学、哲学、倫理学、文学といった人文科学に関する知見が社会の持続的発展に欠かせないものになってきたことがあります。イノベーションは、NAKAMURA Soichiro信州大学長学長メッセージ大学が地域の発展を本気で担う時代を迎えました信州「知の森」が夢をつなぎ、未来を拓き、持続可能な明日をつくります

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