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いました。調印式には、信州大学より、中村学長、不破理事(情報・DX担当)が、UiPath株式会社より、長谷川代表取締役CEO(東京オフィスよりリモート出席)、松本執行役員 通信・公共・公益・流通営業本部長が出席し、不破理事から協定に係る概要説明の後、学長と長谷川代表取締役CEOによる協定書の交換が行われました。本学では、この4月よりDX推進体制の強化を目的として「信州大学情報DX推進機構」を発足させており、本目的を具現化するため、この度、本協定を締結いたしました。UiPath株式会社と本協定を締結することで、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)をはじめとしたDX推進ノウハウの共有や、教育カリキュラムの共同開発および人材育成の共同推進、人材交流などを通して、本学の業務自動化推進のみならず地域社会におけるDX推進にも幅広く貢献していきます。UiPath株式会社は、企業が自動化によって持てる力を最大限に発揮する「Fully Automated Enterprise™(完全に自動化したエンタープライズ)」の実現というミッションを掲げて、最先端のRPAソリューションと一連の技術を組み合わせた、エンドツーエンドの自動化プラットフォームを提供しています。本学とUiPath株式会社はこれまでも、医学部附属病院において2018年度より新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)入力業務の自動化を実現しているほか、2021年に共同研究(国立大学法人会計基準および病院会計準則に適合したAI・RPAの利活用)に取り組む等、これまでも連携しておりましたが、これを機により一層の連携強化が図られることとなります。金 翼水教授(先鋭領域融合研究群国際ファイバー工学研究拠点)は、天間特殊製紙(株)、Lemon(株)、LG Japan Lab(株)Technology Center Japanの協力のもと、PETマイクロファイバー/PVDFナノファイバーの二層不織布支持体を開発し、高強度、超薄膜、熱安定性に優れた全固体リチウム電池用電解質支持体の開発に成功しました。従来の固体電解質単体は強度が弱く(0.6〜6.0MPa程度)、熱安定性も低い(耐熱温度160℃程度)ことが課題であり、全固体電池の小型化に必須な電解質の薄膜化を実現することが困難でした。今回新たに開発した支持体に電解質を充填させて得られた固体電解質は引張強度が13.9MPaまで向上し、高温(200℃以上)での熱的安定性も改善しました。PVDFナノファイバーはPET不織布の空隙率やポアサイズの均一性が改善され、リチウムイオン電池が要求するイオン伝導率を満たすことが確認できました。本発明は、信州大学先鋭領域融合研究群国際ファイバー工学研究拠点および繊維学部・Lemon(株)の強みであるナノファイバーの製造技術と大量生産技術、天間特殊製紙(株)の不織布製造技術、LG Japan Lab(株)Technology Center Japanの固体電池トレンド分析及びアイディアを組み合わせた共同研究の成果です。PETマイクロファイバー/PVDFナノファイバーの二層不織布支持体(開発品、左図)と支持体に電解質を充填させた固体電解質(右図)の断面構造記者会見の様子16(左から)UiPath社 松本大執行役員 通信・公共・公益・流通営業本部長、同社 長谷川康一代表取締役CEO、信州大学 中村宗一郎学長、不破泰理事(情報・DX担当)副学長金 翼水 教授ら、ナノファイバーを用いた電気自動車用全固体電池電解質支持体を開発信州大学とUiPath株式会社との業務自動化推進に関する協定を締結2022年4月、信州大学は、UiPath株式会社との業務自動化推進に関する協定の締結と調印式を信州大学松本キャンパスにて行

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