医学部医学科研究案内2022_日本語
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多能性幹細胞を心筋に分化させた写真心筋に特異的な構造とタンパク質が確認できる成長因子を用いると腎臓をつくる尿管芽が複数誘導されるラット脳内嗅覚伝導路(左上)投射ニューロン(左下)髄鞘の免疫染色(右)電顕像ラット下肢筋の神経筋接合部(左)神経終末(中央)アセチルコリン受容体(右)合成像網膜芽細胞腫をリプログラミングしてできた癌幹細胞様細胞・癌細胞のリプログラミング  iPS作製の技術を使い癌細胞を「元に戻す」ことで発癌機構の解明や治療法の開・腎臓の発生と再生に関する研究  腎臓の基になる組織がどのようなメカニズムで維持され、分化するかを、動物の・疾患特異的iPS細胞を用いた病態解明  エーラスダンロス症候群という遺伝病の解明をしています。・多能性幹細胞におけるエピジェネティック因子の機能解析  持っている遺伝情報は同じでも、さまざま細胞はそのさまざまな形質を維持して卒業生には医療関係の仕事のほか、大学や民間で研究している人が多くいます。・脳内伝導路の再生と機能回復・末梢神経の再生と機能回復・神経機能とニューロン数の相関・ステレオロジーによるニューロン数の定量解析研究から広がる未来近年、病気や外傷による神経損傷の治療法として神経再生医療が注目されています。機能を維持するためにはどのくらいの神経細胞・神経線維が必要なのか、機能を回復するためにはどのくらいの神経細胞・神経線維を再生する必要があるのかを明らかにすることはとても重要です。基礎的な研究を進めることが、医療の発展につながります。人体構造学教室では、それぞれの研究対象についてマクロからミクロまで研究を展開しています。研究を通して幅広い知識と問題解決能力が身に付き、様々な分野で活躍できます。どんな細胞にも変化できる多能な細胞(多能性幹細胞)を使うことで、今まで思いもよらなかったことができるようになってきています。例えば疾患のある臓器に健康な細胞を移植して蘇らせたり、移植用に臓器そのものを作り出したりすることも不可能ではなくなっています。私達は、このような細胞の性質に注目して、人類の健康に役立つ研究を進めています。人体構造学教室では、神経系の構造や機能の解明を目指して、中枢神経(脳・脊髄)や末梢神経(脳神経・脊髄神経)を対象に研究を行っています。様々な神経系について、正常な運動機能や感覚機能を維持するためには実際にどのくらいの神経細胞が必要なのか、また、どのくらいの神経線維が必要なのか、組織化学的な手法を用いて明らかにするとともに、神経損傷後の神経再生を促進させることによって機能の回復を促す研究を行っています。また一方で、医学科の教育として人体の解剖学実習を担当しており、肉眼解剖学的な研究も行っています。発を目指しています。胎児組織を使って調べています。ます。我々はその理由を研究しています。6主な研究テーマ研究から広がる未来臓器を蘇らせる治療は再生医療と言って、将来の発展が期待されてます。もしかしたら、臓器だけでなく、老化や遺伝病も治せるようになるかもしれません。卒業後の未来像主な研究テーマ卒業後の未来像組織発生学(准教授 城倉浩平)人体構造学(教授 福島菜奈恵)発生、再生、癌化、その共通点は何か?基礎的な研究を積み重ねて、神経の機能維持や機能回復を目指す

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