研究紹介_2023_日本語版(工学部)
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作業自動化におけるロボットの視覚情報処理作業自動化におけるロボットの行動計画・動作計画布・紐・紙などの不定形物の状態認識と動作生成車輪型ロボットの屋内外自律移動着衣等の日常動作の支援人の作業計測と技能解明知能ロボットへの統計的機械学習・深層学習技術の適用布製品の認識と操作(科研費若手研究A,基盤B)単純構成ハンドによる器用な物体操作(科研費挑戦的萌芽研究)紐状物体の知識表現(科研費萌芽研究)失敗検知・回復機能をもつロボットシステム(科研費若手研究B)超自由度・多点接触運動アシスト制御(ムーンショット型研究開発)布製品のモデル化と認識(科学技術振興機構さきがけ)不定形物操作のための知能システム(NEDO次世代ロボット中核技術開発)災害対応ロボットの補助視覚(内閣府ImPACT)日常環境からの日用品の検出と種別(総務省SCOPE)生活支援ロボットのための環境認識(企業との共同研究)高速な物体リーチング動作生成(企業との共同研究)紐状物体のセンサレスマニピュレーション(企業との共同研究)隠れのある状況下での物品取り置き(企業との共同研究)積層された綿布の一枚取りの自動化(企業との共同研究)海中敷設物の検出(企業との共同研究)(共同実施)マニピュレーションの高度化(NEDO)(研究分担)レタス自動収穫装置の開発(農林水産省)機械システム⼯学科92私たちが普段生活している日常環境、ものづくりを司る工場内、災害現場などの被破壊環境といった様々な場所で、自動機械への要望が高まっています。そのような場所で働く自動機械には,周囲の事物や事象を的確に把握するための高度な認識能力が必要になります。また、有益な物体操作作業を行ったり,目的地へ移動するといった行動能力が必要になります。私たちは、そのような認識能力、行動能力を向上することを主な目的とし、認識・操作・学習に関する要素研究、そして、それらのロボティクス応用の研究をおこなっています。人間のような賢さを有し有益な作業をおこなうロボットの実現には、越えなければならない壁がまだまだあります。私たちは、ロボットが持つべき「知能」を研究しており、将来、私たちの研究成果が様々なロボットに搭載されることを期待します。山﨑研究室での研究は、ロボットを実際に動かしながら進められます。テーマ設定のみならず、ハードウェア設計製作からプログラミングまで、幅広い経験をすることができます。進路としては、製品開発を行うエンジニアや、大学などでの研究者などが考えられます。壁面塗装作業における熟練者のスキル抽出.作業者は,改造したローラブラシ(右の写真)を用いて塗装作業をおこなう.すると,壁にかけた力やローラの動きが自動でデータ化される(中央の図).そのデータから,スキルと呼ぶべき要素を明らかにした.単腕ロボットによる着衣の支援.三次元距離画像センサを用いて腕の形を認識し(右の図),ロボットの軌道を生成する.また,着衣中は布の動きを視覚的に把握することで,人に力がかかりすぎる前に引っ掛かり等を検出することができる.手前腕上腕【私の学問へのきっかけ】もともと「人々の生活で役立つ自動機械」に興味があり、ロボット分野の研究が盛んな大学へ進学しました。その後、人間の「賢さ」への興味が強くなりました。修士課程を進むころには、「賢く動いて人々の役に立つ自動機械の知能」を創ることが大きな目標になり、「知能ロボティクス」の分野を選ぶこととなりました。長野県出身。筑波大学大学院博士課程修了後、東京大学を経て信州大学へ。2021年より現職。2019年より社会基盤研究所副所長。ロボットを賢く動かすため自律知能に関する研究に従事。研究室には、等身大双腕ロボット、小型ヒューマノイド、単腕ロボットアーム、車輪型ロボットなどがある。左図は、双腕ロボットによる布製品操作の実験中。右図は、ロボットの屋外実験走行会に参加したときの記念写真布製品の実機操作と操作シミュレーション生活支援系の物体マニピュレーション教授⼭﨑公俊研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード知能ロボティクス・知能情報処理・画像認識・機械学習・動作計画・AR/MR不定形物の認識と操作・製品製造の⾃動化・⽣活⽀援・介助⽀援・スキル抽出卒業後の未来像最近の研究トピックス⾃動機械に賢さを与えよう︕知能ロボティクスの要素研究と実⽤展開

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