研究紹介_2023_日本語版(工学部)
73/150

欧米の水政策、技術基準の分析統合水資源管理流域治水計画河川計画作成支援大河川沿川の水害版事業継続計画策定支援水害リスク評価とコミュニケーションリアルタム洪水予測システムの診断・改善レーダ雨量観測実務者研修・一般向けアウトリーチ活動千曲川洪水予測システム精度向上検討(国土交通省受ノーベル賞級受賞外国人研究者招へい(日本学術振興⽔環境71カリフォルニア渇水の現状調査と教訓(研究会、及び、財団法人助成)託研究)会)外国人研究者短期招へい(日本学術振興会)水循環ワークショップ開催(財団法人助成)令和元年千曲川災害調査(財団法人助成)令和元年東日本台風災害緊急調査(突発災害科研費)小型気象レーダの水災害管理の実用化研究(日本無線株式会社)頻発する水害、水不足、水環境汚染などは世界共通の問題です。しかし、自然・社会条件は地域により多種多様なため、問題の構図と有効な解決策は地域特有です。吉谷研究室では、地元の千曲川流域、カリフォルニア、タンザニア等の個別水問題や政策立案の事例を取り上げ、水管理実務者と協同しながら、観測、新政策分析、数値モデルによる予測・評価の研究を行っています。学生は水問題の実際と全体像を理解した上で、自分の興味のある個別のテーマを選び、研究を行っています。事例を取り上げ、現状の全体像を把握し、研究はなぜ、誰のために行うのか、研究成果はどう使われるのかを常に意識することで、適切な問題設定ができるようになります。【私の学問へのきっかけ】大学では社会とのつながりが最も強いと思った土木工学科を選びました。就職後、最初に配属されたのが研究所の河川部門で、それ以降、水に関する政策支援の仕事をしてきました。就職後、専門知識と能力の不足を痛感し、カリフォルニア大学デーヴィス校大学院に入学し水資源政策など広範囲の勉強をしました。専門知識があると、顧客の期待を上回る問題設定と解決策を提示することができることを実感するようになりました。個別知識や数値計算能力だけでなく、研究を通して社会人とのコミュニケーション能力が高まります。研究室卒業生はこれを生かして、官公庁、建設コンサルタント、建設会社に就職の他、大学院に進学しています。キャンパス内建物屋上に設置した小型気象レーダ(日本無線)上田市諏訪形地先の千曲川堤防欠損と鉄道橋梁一部崩落(2019年10月15日)佐久ケーブルテレビ年末特番「台風19号その時佐久では・・・」収録(2019年12月15日)信州大学大学院近藤孝洸作成東日本台風による千曲川流域での降水量分布1983年北海道大学土木工学科卒、1995年UCDavis修了。建設省土木研究所、国土技術政策総合研究所、京都大学防災研究所などを経て、2016年より現職。主な研究分野は、水資源政策、河川計画、水文予測など。2016年11月工学キャンパスにて開催した公開セミナー「カリフォルニア統合水管理セミナー」でのカミヤ・グビッチカリフォルニア州水資源局全州統合水管理部長による講演浅野孝カリフォルニア大学デービス校名誉教授の招へいによる水循環政策本部主催シンポジウムでの基調講演(2017年11月30日、日本水道新聞1面)教授吉⾕純⼀研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード統合⽔資源管理・⽔資源政策・⽔循環・河川計画・⽔害リスク・洪⽔予測・⽔⽂観測卒業後の未来像最近の研究トピックス・⼟⽊⼯学科世界各地の⽔問題解決に向けた統合⽔資源管理を⽀援する

元のページ  ../index.html#73

このブックを見る