研究紹介_2023_日本語版(工学部)
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<代表>パッケージ内蔵パワーインダクタを用いたSSD向け三次元集積統合降圧DC-DCコンバータの研究開発(共同研究STARCフィージビリティスタディ)<代表>高降圧・高電力密度集積ハイブリッド型DC-DCコン<分担>100MHzスイッチング電源用磁心材料開発(JST未来社その他民間企業との共同研究、財団助成金複数件電子情報63東京大学大学院工学系研究科博士課程修了後、東京大学特任助教、中央大学機構助教を経て2013年度より信州大学助教。2015年度より現職。研究分野は半導体集積回路技術を用いた電源、センサー回路設計。アナログCMOS集積回路設計技術パワーマネージメント回路設計技術(高速DC-DCコンバータ、非接触給電、エネルギーハーベスティング用電源)センシング用アナログフロントエンド回路設計技術新規磁性デバイス等異種デバイスとの三次元集積化技術<代表>超軽負荷領域を含む高効率な磁界共振型非接触給電システムの構築(科研費若手B)バータの研究開発(科研費基盤C)会創造事業<低炭素社会>)<分担>センサネットワークおよびモバイル機器へのWPTシステム(戦略的イノベーション創造プログラム(SIP))<分担>電源回路in-situ電流測定のための新たな光プローブ電流センサの開発(科研費基盤B)エネルギーハーベスティング向け起動昇圧チャージポンプCADツールを用いた集積回路設計を通じて本物のチップの試作が可能測定時の風景(左)試作したチップが入ったケース(右下)チップを電子基板に実装して測定評価三次元集積実装したDCDC降圧コンバータポータブル機器電源向け3値DC-DC降圧コンバータ人類の最も貴重な資源の一つである電気エネルギーは、生成から消費に至るまでの配電・電力変換中に合計で半分近く失われています。特に消費者に近い電力変換段は効率が低くなりやすく、小型化や非接触化といった利便性向上の要望も強いため、課題が多いです。宮地研究室では、アナログ半導体集積回路設計をコア技術とし、磁気・無線分野といった他研究分野と連携しながら小型で高効率な電源回路や高度なセンサーを追求することで、電気エネルギーの損失を低減し、持続可能かつ利便性の高い社会の実現に貢献します。電子機器のサイズの3割近くが電源に関する回路やその冷却機構と言われており、高効率化、小型化、非接触化が進めば電子機器がさらに小さく、省エネになり、現在給電に必要なたくさんのケーブルが減ります。【私の学問へのきっかけ】大学入学当初は電子という見えない存在を扱った学問や仕事を何となくしたいと思う程度でした。研究室に配属されてから業界でトップを走り社会貢献する先生・先輩方を見て、そうなってみたいと思ったのが本格的に学びはじめたきっかけです。その後、この分野の学問体系の高い完成度と実用性(集積回路はダイナミックなビジネスの世界にも接点がたくさんあります)、裾野の広さを面白いと感じ、今に至っています。半導体、電機、電子部品、計測機器企業への就職が多いです。企業とほぼ同じ設計環境なので、修士以上は即戦力として評価が高いです。中途採用市場も大きく、上記企業以外にIT企業や自動車メーカーの設計者募集が増えてきています。高性能磁性インダクタを内蔵したインターポーザ上に電源ICを三次元実装した20MHz動作DC-DCコンバータの実証に成功。既存インダクタを用いた二次元実装より30%以上の小型化を実現しつつ、5V入力・3.3V出力・20MHz動作で86.0%の効率を得た。20MHz~50MHzで動作するインダクタ集積型電源としては世界最高クラスの効率。佐藤・曽根原研究室との共同研究。(左)ポータブル機器電源向け10MHz高速動作、低リプル、広入出力範囲(入力2.6~5V、出力0.45V~4.2V)3値DC-DCバックコンバータの実証に成功。最高効率は90%以上。(右)エネルギーハーベスティング(室内光発電)向け0.19Vより昇圧可能な起動用チャージポンプの実証に成功。准教授宮地幸祐研究キーワード研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績集積回路設計・アナログ回路・パワーマネージメント・センシング・三次元実装卒業後の未来像最近の研究トピックス実物システム工学科集積回路設計技術を用いて電気エネルギーを効率的に届ける

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