研究紹介_2023_日本語版(工学部)
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「高分子/カーボンナノチューブ複合体の電子応用」(科学技術振興機構(JST)データ補完事業、文部科学省「長野・上田地域知的クラスター創成事業)等「高分子/カーボンナノチューブ複合体を用いた超高性能電界電子放出源の開発」(科学技術振興機構(JST)シーズ発掘試験)「プリンテッドエレクトロニクスに向けたナノ機能材料の高分解能パターン印刷積層化技術の開発とデバイスの試作」(科学技術振興機構(JST)A-STEP)「カーボンナノチューブ/ナノメタル複合体配線の実用化にむけた要素技術開発」(科学技術振興機構(JST)A-STEP探索タイプ)「低温形成N型酸化チタン層を用いたフレキシブル有機太陽電池」中部電力基礎技術研究所研究助成「高起電力有機薄膜太陽電池のための新奇ナノ材料開発と構造制御」(科研費基盤B)「ナノカーボン電極を有する超高速ハイブリッド薄膜ガスセンシングデバイスの開発」(科研費挑戦的萌芽)「湿度センサの開発」企業との共同研究「インバータ回路部品の評価高度化に関する基礎研究」企業との共同研究「AlN薄膜圧電対の高性能化と高周波デバイス応用」企業等の共同研究など新規ナノ材料の開発と機能の探索および、その機能を活かした新しい究極の薄型発光デバイスや太陽電池、セン薄膜太陽電池(低温・塗布プロセスを用いた高効率太陽電池)有機EL/量子ドット発光ダイオード有機半導体及び複合材料を用いた機能材料・デバイス開発有機絶縁材料/誘電体薄膜の電気物性極薄酸化物誘電体を用いたキャパシタ、メモリー機能応用ナノカーボン及び複合体とその次世代電極材料開発高性能センサ(湿度・水蒸気、ヘルスケア関連など)電子情報32東京工業大学、信州大学助手、信州大学准教授を経て2015年より現職。研究分野はナノ材料を用いた薄膜デバイス・システム応用。特に塗って作れる太陽電池、有機EL、センサ、コンデンサ等の省エネデバイスの開発と応用に注力。【私の学問へのきっかけ】シリコンを基盤としたエレクトロニクスの限界が叫ばれ始めた1990年代、従来の材料では実現し得ない機能を持つ材料の探索が叫ばれる中で、注目され始めたのが有機半導体や新規ナノ材料でした。現在、その可能性は大きく広がり次世代の発光デバイスや太陽電池、さらには生体を模倣した高性能センサの「心臓部」として期待されています。一方で、未開拓領域も多い新しい分野で、アイデア次第で様々な可能性が潜んでいます。驚くほど簡単に作れて優れた、役立つ物を実現したいと願い今に至っています。伊東研究室では、有機半導体やナノシート、量子ドットなど厚さや大きさがナノメートル(10億分の1メートル)サイズの新材料を組合わせて太陽電池や有機EL・量子ドット発光ダイオード、コンデンサ、次世代のメモリーデバイスやセンサー等の高性能化と動作のしくみを調べる研究をしています。工夫次第で桁違いの時短と簡便さで製膜できる塗布(=ウェットプロセス)技術と真空プロセスを組合わせて驚異的な性能と新機能を発現する次世代デバイスの実現を目指して、新機能の発現や高性能化のしくみを調べながら自身も含めメンバー全員の成長を目指しています。とその計測システムの開発サ、薄膜コンデンサやトランジスタ用誘電体薄膜の開発や、ナノ界面の電子機能の発現と応用に向けた研究を行っています。有機半導体や新しいナノ材料を用いれば薄膜作製に必要な温度や時間を桁違いに減らして製造エネルギーが1/10以下になり環境にも優しい。薄いフィルム上に、高性能太陽電池や発光デバイスを作ることでいろんなところに貼ったり埋めこめる。有機材料と生体の類似性を活かして環境や健康状態を知る超高性能センサも実現できるかも。医療やエネルギーに優しい材料・デバイスの実現が期待されます。電子材料・デバイス(部品)は一見目立たないけど、コンデンサやそこから発展した産業は日本・世界の電気電子産業の要です。電気電子工学分野は非常に広く多様な業界への進路が考えられますが、自分で作った物が工夫とアイデアで何倍にも性能が向上する過程や達成感を通して、自力を付ければ飛躍が期待できます。教授伊東栄次研究キーワード研究から広がる未来研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績薄膜太陽電池・有機EL/発光ダイオード・誘電体薄膜・ナノカーボン複合体・センサ・メモリー卒業後の未来像最近の研究トピックスシステム工学科新しいナノ材料と薄膜化技術で次世代の発光・光発電・センサなどを実現する︕

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