人文学部研究紹介2022-2023
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「戻って左へ曲がる☇」といった複雑な標識に従って,道に迷ったことはありませんか?ことばによるコミュニケーションによってしばしば【誤解】が生じるのはなぜでしょうか?-ことばは日常生活を始め,社会文化の営みと密接な関係にあり,人間活動に欠かせない重要な要素です。外国語のしくみを理解して自らのことばを見つめ直すと「当たり前の世界」が「ちょっと魅力的な世界」に変わります。ドイツ語の歴史,ドイツ語圏の文化をしっかりと学んだ卒業生は,コミュニケーションのスキルを活かして情報を発信するメディア社会で活躍したり,日本とドイツ語圏の国々との懸け橋として国際的な企業で活躍しています。〇単著 『快速マスタードイツ語』語研 2020年      ドイツ語初学者向けの教科書です。1年間だけではなく長くドイツ語を勉強していこうと「やる気」のある学習者に向けて執筆しました。発音編・文法編・会話編・語彙編の4部構成となっており,学習目的に合わせて使用できるよう工夫しました。〇共著 丹下和彦・松村國隆編著『ドナウ河 流域の文学と文化』晃洋書房 2011年      ドイツ南西部の都市ウルムから東へ向かって流れる大河ドナウ河。ヨハン・シュトラウスの『美しき青きドナウ』でも有名です。ドナウ河の周辺で栄えた街とそこで営まれた文学・文化活動を中心に概説しています。日本独文学会日本独文学会北陸支部京都ドイツ語学研究会1998年   信州大学人文学部卒業2000年   東京外国語大学大学院前期博士課程修了(言語学)2008年   オーストリア共和国・インスブルック大学博士号取得(ドイツ文献学 Dr.phil)2010年より 信州大学人文学部講師2015年より 現職28●現在の研究テーマ1. これまでの研究では,自らのドイツ語学習の経験の中から,わからないことや説明できないことを問題として扱ってきました。現在は,日本語を母語とする私が,ドイツ語の文体的な慣習に沿った,つまり,自然なドイツ語を書くにはどうしたらいいのかという問題から出発し,ドイツ語のテキスト構造における語法,とくに造語法の役割や機能について研究しています。2. 通時的な研究として「言語と社会」をテーマに,ドイツ語圏の文化史とドイツ語の歴史に関する文献や資料を集めています。社会が発展していく過程において,ドイツ言語文化の中心地の移行,その担い手となる社会層の広がり,それに伴うテキストジャンルの拡大,科学技術の発展とメディアの変化など,言語に影響を与えてきた様々な要因について研究しています。ドイツ語造語法,ドイツ語史●准教授 磯部 美穂

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