人文学部研究紹介2022-2023
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温故知新(ふるきをたずねてあたらしきをしる)と言います。また欲窮千里目,更上一層楼(せんりのめをきわめんとほっして,さらにのぼるいっそうのろう)とも言います。中国語を学び文学研究によって視野を広げ,考える力や調べる力,伝える力などを高めた先輩たちは,就職や進学などそれぞれの道へと進んでいます。・続書を中心とした『水滸伝』の研究(単著)  2021年3月 2018〜2020年度科学研究費補助金基盤研究(C)18K00351研究成果報告書別冊・ 『杜騙新書』訳注稿二編(共著)  2018年3月 「『杜騙新書』の研究」プロジェクト・清印本を中心とした『水滸伝』の研究(単著)  2016年3月 2013〜2015年度科学研究費補助金基盤研究(C)25370397研究成果報告書別冊 日本中国学会,中国文学会,中国古典小説研究会など1996年3月 京都大学大学院文学研究科中国語学中国文学専攻博士後期課程学修退学26●現在の研究テーマ1.中国における戯曲小説の変遷    中国の古典劇を,戯曲とよびます。それは元朝の時代(1206-1368)に,急速に発展しました。一方で,小説ということばは,ふるくは『荘子』や『漢書』にでてきますが,宋代(960-1279)以降の使い方とはギャップがあります。こうした戯曲小説の変遷を,各種の作品群に即して研究しています。2.文学と芸能や出版との関係    たとえば『三国志演義』は明代(1368-1644)に完成の域に達します。三国時代(220-280)から千年以上のあいだに,史実が文学へと姿をかえてきたのです。そのプロセスには,芸能や出版の影響がみとめられます。こうした文学と芸能や出版との関係について,近世(宋〜清代)を中心に研究しています。中国古典文学,近世の戯曲小説●教員 氏岡 真士

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