人文学部研究紹介2022-2023
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日本フランス語フランス文学会 日本比較文学会文学の研究というのは,他者との(そして,多くの場合は「死者」との)対話に似ています。ときには,威勢よく雄弁をふるっている連中の陰にひっそりとたたずむ人の,消え入りそうな声に耳を傾けることもあるでしょう。そんな経験を積むことでどれだけ将来が広がるのか,それはよく分かりませんが,もしかすると,この(たぶんあまり面白くもない)人生が,少しは味わい深いものに思えるかもしれません。〜著書〜・La Réception de Rimbaud au Japon. 1907-1956, Atelier National de Reproduction des Thèses・ 松崎碩子,和田桂子,和田博文編『両大戦間の日仏文化交流』ゆまに書房 平成27年(共著。『ルヴュ・フランコ・ニッポンヌ』とルネ・モーブラン」p. 91-109 担当)〜論文〜・「金子光晴のパリ暮らし―読書―」 Quatre Vents 第8号 平成22年 p. 74-92 ・ 「『日佛評論』について―アミラル・ムーシェ街二十二番地―」 松尾邦之助『巴里物語[2010年復刻版]』社会評論社 平成22年 p. 341-362に「資料論文」として掲載(初出は『比較文学年誌』第41号)〜翻訳〜・レーモン・ラディゲ『ドルジェル伯の舞踏会』光文社古典新訳文庫 平成31年・サン=テグジュペリ『人間の大地』光文社古典新訳文庫 平成27年・エマニュエル・ボーヴ『ぼくのともだち』白水Uブックス 平成25年平成2年3月 早稲田大学第一文学部卒業 平成15年6月 パリ第四大学博士課程修了(文学博士) 平成16年4月 早稲田大学比較文学研究室助手(平成18年3月まで) 平成18年10月 信州大学人文学部助教授(平成19年4月に准教授に職名変更。平成30年3月まで) 平成30年4月 信州大学人文学部教授(現在に至る) 25●現在の研究テーマ1.比較文学 a) 日本におけるフランス文学(フランスの象徴詩は日本でどんなふうに受けいれられたのか?等) b) フランスにおける日本文学(日本の俳句はフランスでどんなふうに受けいれられたのか?等) c) 近代日本人のフランス体験(両大戦間期のパリにおける日本人の出版活動を中心に)2.フランス文学 a) 両大戦間期のフランス文学(サン=テグジュペリ,ラディゲ,ボーヴ etc.の読み直しと翻訳) b) 現代フランス小説(自伝の現代的形態としての「家系の物語」を中心に)日仏比較文学,フランス文学●教授 澁谷 豊

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