農学部研究紹介(2022-2023)
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(写真一枚or複数枚組み合わせ)分化0日目分化4日目活性あり米倉真一教授米国国立衛生研究所、東京都神経科学総合研究所を経て2020年より現職。研究分野は動物生理学。特に乳腺、筋肉組織発達の分子機構や健康長寿を支える食資源に関心がある。マウス、キイロショウジョウバエなどの生体モデルが、乳腺発達機構や神経変性のメカニズムを探索するために役立てられている。骨格筋、脂肪、乳腺の培養細胞で得られる形質は、生体内で起きる現象を反映している。図右は骨格筋分化過程にある細胞。動物生理学研究室研究から広がる未来動物生理学研究室では、普段私たちが口にしている「食」の付加価値を高める研究を行っています。アルツハイマー病など難病疾患に対しては、医学的治療だけでなく予防的アプローチも重要であると考えられます。神経変性疾患モデルを使った研究では、食資源の持つ疾患予防機能を見出すことが期待されます。また、乳や食肉の安定的供給には、生体内現象やストレスの解明が新たな飼料技術・飼養方法の提案に不可欠です。このように産業の入り口に立ち、今まで不可能だったことを解決する糸口が探索されています。卒業後の未来像日々の実験を通して、データの見方や考え方、考察力などの論理的思考力が養われます。また、プレゼンテーションの習得にも重点を置き、説明能力に優れた人材が輩出されています。卒業生は主に、食品会社などで活躍しています。動物の体をつくる様々な組織は、独自の発達機構や恒常性維持システムを持っています。神経はどのようにして情報を伝達するのか?筋繊維はどのように発達するのか?生命現象に対する多数の問いが、今日まで生体内に対する理解を深めてきました。そして、多数の生理学的知見が再生医療や疾患治療、畜産業の応用に役立てられています。動物生理学研究室では生命現象の分子機構に着目し、組織構成単位の細胞から実験動物まで幅広い観点から研究を行っています。機能性食資源の探索や、乳腺・筋肉などの分子基盤解明が未来の食を創造します。培養動物細胞を用いた研究乳腺神経動物資源生命科学コース分子・細胞の世界から食と健康長寿の未来を切り拓く18

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