農学部研究紹介(2022-2023)
16/44

BCCA上野豊准教授酪農専門農協勤務を経て、2012年2月~信州大学農学部助教、2018年10月から現職。専門分野:動物栄養学、応用微生物学もうひとこと:"きっと考えもつかないことは荻田佑助教2016年2月から現職。研究分野は食品機能学、粘膜免疫学、腸内細菌学。【秘技】デュアルタップミキサー1台で2本ずつチューブを混ぜるクアッドタップも!!いま*熱い研究テーマ⇒家畜からの地球温暖化ガス削減*2022年8月現在この研究室ではフィールドもラボも……そしてデータも使います!国内で飼育されている牛の胃から出されるメタンの量…どうやってどこまで減らす?ヤギも研究室のメンバーです胃液を分けてもらいますメタンを出す微生物を背後で操るのは誰だ?年間750万トンCO2換算生物資源研究室誰も教えてくれない"動物糞便学研究室研究から広がる未来動物の栄養を考えるうえで、体の中にいる微生物の存在と役割について理解することが欠かせません。体内の微生物とうまく付き合っていくために動物は何を食べればよいか?そして何をしたらいいか?そんな調節方法が見つかれば、より健康で有意義な日々を送ることが可能になるかもしれません。卒業後の未来像公務員、民間企業(食品、畜産)への就職が主です。どのような道を進むにしても、毎日の食事に関心を持ち、資源(めぐみ)と生命(いのち)への感謝を忘れないでいてほしいと思います。研究から広がる未来卒業後の未来像従属栄養生物である動物が生きていくにはまず食べなければなりません。動物ごとに、生きる目的や、食べたものを自分の体に取り込む仕組みは異なり、必要な栄養やエネルギーも動物によって変わってきます。では、それぞれの動物にとって最も価値のある「食」とはいったいどのようなものでしょうか?わたしたちの研究のゴールはこの問いの答えを出すことです。実験台上で遺伝子や微生物と向き合うこともあれば、別の時間には、野外に出て牛などの動物と接することもあり、健康をはぐくむ豊かな食の実現と、家畜がその能力を発揮できる効果的な飼養法の開発に向けた研究に取り組んでいます。私たちの研究室では、一貫して『糞』に着目して研究を進めています。様々な生物の糞中微生物を調べることで、微生物とその宿主生物の共生メカニズムや生物進化との関係などの解明に取り組んでいます。『糞』と一文字で書きますが、大きさ、形、色や糞中微生物の種類は宿主となる生物の間で異なっています。私たちは一粒の小さな糞の中に宇宙を思い浮かべました。この一粒に全人類を遥かに凌ぐ微生物が生きているのです。あなたも限りなく深い『糞』の世界を一緒に旅しませんか?腸細菌と宿主生物の共生メカニズムの解明に取り組みます。『糞』から社会に貢献する有用な資源となる微生物を探索し、見出します。食の腸細菌を介した、健康維持・増進メカニズムを解明し、食を起点として我が国の健康寿命の延伸に貢献していきます。腸細菌の培養・解析手法が学べます。また、食品の生体調節機能を評価するヒト・動物培養細胞を用いた実験や動物実験の手法を身につけることができます。食品会社だけでなく様々な業界で活躍できる人材の育成を目指します。深海魚糞入り琥珀昆虫A真正粘菌腸細菌と宿主生物の共生メカニズムの解明様々な共生細菌の単離・培養腸細菌の秘めた能力の調査・有用資源としての利用価値の付加動物資源動物資源生命科学コース生命科学コース動物資源生命科学コースそれぞれの動物にとって最高のレシピを探そう糞に着目した研究。糞中微生物を調査し、生命の営みを解明する。12

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る