繊維学部研究紹介
21/63

夏木研究室驚異の新素材:カーボンナノチューブ!高機能性ナノ複合材料を作り、解析・評価繊維は様々分野で活用されています。繊維というとまず衣服が思い浮かぶでしょう。繊維の役割は日常生活に止まりません。カーボンナノチューブ(CNT)の発見で世界的に知られ、その合成や評価・解析技術の開発に大きな関心が集まっています。夏木研究室では、CNTの機械力学特性(弾性率、振動、座屈など)を解明し、そのCNTを用いて高機能性複合材料の開発を行います。従来の材料では到達できない独特な性能を持つCNTを生かし、軽量で、より高機能が付与されたナノ機能生材料を創成すること、および様々な活用が期待されます。飛行機の部材として使う場合に、より軽くより強くすることが求められます。複合材料の特徴の一つは軽くて、強度と剛性が高いことです。炭素材料は、繊維状にすることにより欠陥寸法を小さくし、結晶の方向が一定であるので、より高い強度を示す。特にCNTを用いたナノ複合材料の力学特性、減衰性と制振制の向上が出来、宇宙航行やスポーツ用品などに適用します。研究開発が進めば、CNTの性質を利用して様々な用途への拡大が期待できます。材料設計、評価・解析手法に取り組む研究室です。主に繊維メーカー、家電・電機、自動車関連メーカーに就職する卒業生が多いです。その他、ソフトウエア会社の就職、公務員へ進み、幅広い分野で卒業生も活躍しています。夏木俊明教授日立化成株式会社筑波開発研究所、独立行政法人産業技術総合研究所、NEDO研究員などを経て、2020年より現職。主な研究分野は複合材料の創成、物性の解析および評価に関する複合材料工学、計算科学。CNTの表面に、AgNPsを結合させる方法を確立し、AgNPs/CNT複合体を作製できる方法を見出した。透明伝導性フェルムの研究・開発する。研究から広がる未来卒業後の未来像CNTの弾性率が約1 TPaの高弾性率材料であることを明らかにした。また、チューブ構造がCNTの強度に及ぼす影響を明らかにした。Heat Plate(60℃)NozzlePET教員紹介倪(に)研究室では、スマート材料、ナノコンポジット、複合材料構造の開発と最適設計、材料の物性評価、材料システムのヘルスモニタリングなどの研究を行っています。また、バイオミメティクス手法による材料開発も行っています。主要な研究内容は、①スマート材料の開発と応用、②ナノコンポジットの開発と応用、③防音材の開発と応用、④材料・構造物のヘルスモニタリングとその関連技術の確立、⑤バイオミメティクス材料開発、⑥材料の耐久性評価、⑦超音波による材料の物性評価、⑧多機能材料の創成と評価です。倪研究室では、航空宇宙や自動車用途の複合材料、機能性材料を研究開発し、また材料・構造体の評価、計測などの研究を行っています。近年の省エネ、地球環境資源保護の観点からも、材料の軽量化、高性能化、機能化が益々要求されています。学生には、自らで実用的な新材料や遊ぶ心の材料構造体を設計でき、ナノスケールにおける材料の多機能化とスマート性能を創成できます。卒業生は、自動車など輸送関係の企業、機械、精密機器、電気機器関連企業など広範囲な分野で活躍しています。学部生の多くは、修士課程に進学しています。本人の独創性と創造力を伸ばすことを指導の目標として日ごろから心がけています。倪慶清教授京都工芸繊維大学で専任講師、准教授を経て2005年4月より現職。研究分野は、複合材料工学、力学、多機能材料の開発と応用。ナノ複合材料のTEM写真座屈損傷及び音響放射信号の検出シリカ粒子径約10nm構造体の変形予測形状記憶材料の通電加熱による(シミュレーション)形状回復及び自己修復機能研究から広がる未来卒業後の未来像 00.250.50.75100.250.50.75100.000010.0000200.250.50.751機械・ロボット学科機能機械学コース新材料:ナノ複合から多機能材料まで軽量、高性能、省エネ製品の開発機械・ロボット学科機能機械学コース20

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る