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「関さんの話をお聞きするまで、酒づくりとミネラル分の関係性や、仕込み水と浄水器の課題について、全く知りませんでした。『この土地の水で、特徴ある酒づくりがしたい』という関さんの思いをお聞きし、伝統産業に対しても「信大クリスタル」は貢献できるのでは…と、我々の研究に新しいヒントをもらったようにも思います」と手嶋教授は語りました。かつて、浄水器がなかった時代は、当然のように、土地ごとに異なるミネラル分を含んだ水が酒づくりに使われ、それが自然と個性となって表れていたはずです。来年は「信大クリスタル」で浄化した水で、品評会に出品するための酒を仕込んでみたいという関さん。「今、日本酒が築いてきた長い歴史の中で、どの蔵も最高レベルに達しつつある時代だといわれています。日本全国、どこに行ってもおいしいお酒を飲むことができる。それでも、うちの酒を選んでもらうには、この土地の良さを最大限に引き出しながら、さらに上をいく新しいものをつくり出していかなければならない。それが、僕らがこの土地で酒をつくり続ける意味でもあります。「信大クリスタル」によって、築き上げてきた伝統の、また一歩先に踏み出すことができると感じています」(関さん)。伝統と最先端技術が融合した「勢正宗 信大仕込」。そこには、伝統を重んじながらも変革を恐れず「一歩先」を見据え、次の百年の伝統を築こうという、若き杜氏と研究者の情熱が込められています。06たを塗り変える地域のポテンシャルを最大に引き出しさらにその上を行く製品を 新事業として。搾りたての酒を味わう手嶋勝弥教授(※3)携帯型浄水ボトル「NaTiO(ナティオ)」:重金属イオンを除去可能な三チタン酸ナトリウムをフィルターに内蔵した携帯型浄水ボトル。手嶋教授がトクラス(株)と共同開発した商品信州大学が世界を先導する「フラックス法」で作られる「信大クリスタル」は、目的の物質だけを吸着し、除去することができる

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