072020年度から始まったCOC+R事業には、信州大学のほか、山梨県立大学、岡山県立大学、徳島大学の4大学が選定されています。信州大学は、この4大学を取りまとめる幹事校に選定されています。シンポジウムの開催や各大学共通した情報発信などを中心となって行うことで、COC+R事業全体を推進する役割を担います。COC+R事業は、大学による地域貢献の中でも「人材育成」にスポットを当てていることが特徴です。学卒者や社会人の地元定着・地方就職は地域活性化のために不可欠な要素。信州大学は、一貫して地域貢献を目指す人材育成に取り組んできており、それが幹事校に選定された理由のひとつです。「COC+R事業では、大学が中心となり地域で養成すべき人材像の検討を行いながら、企業や地方自治体などと協働した即効性のある『出口(就職先)』一体型の教育プログラムの確立を目指しています。幹事校として、各採択校の運営をサポートしながら、国内の他大学や企業、学会等とリアル/オンラインでのインタラクティブな情報交換の機会を設けることで各大学の取り組みを横展開し、さらなる事業の発展を目指します」。そう話すのは、COC事業開始当初から、信州大学としての取り組み全体の設計を担ってきた学術研究・産学官連携推進機構(SUIRLO)の林靖人教授。2021年2月には、4大学が参加したオンラインでのキックオフシンポジウムを開催し、採択された各地域の大学との連携を図りながら、相互に議論を深める取り組みを進めています。COC+R事業の幹事校として選定4大学を取りまとめるCOC+R事業全体の推進、連携強化による全国への波及MISSION1地方創生人材の育成を目指した新たな教育プログラム「ENGINE」(地域基幹産業を再定義・創新する人材創出プログラム)が、2020年度より始まりました。キーコンセプトは「創新」「連繋」「突破」。2017年度より実施してきた「全学横断特別教育プログラム」の5コースを履修する学生を対象に、地域の課題に向き合う思考力と実行力の修得を目指します。事業基盤は文部科学省「大学による地方創生人材育成教育プログラム構築事業」(略称:COC+R事業)。2019年度に終了したCOC+の後継事業「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」です。信州大学は2013年より始まったCOC事業を含め、一貫して地域貢献を目指す人材育成に取り組んできました。今回も、これまでの基盤を活かした新たなミッションに挑みます。信州大学が担っているミッションは大きく3つ。その背景と目的をご紹介します。出口学生や社会人の地元就職成果地域に求められている人材教育機関としての大学の機能強化、地域活性化[取組]サーティフィケート(学位、資格、学修証明 等)学位課程(学士、修士、博士 等)履修証明プログラム(1年程度)短期プログラム(半年程度)単位の積み上げ社会人受講学生・ 大学群、地方公共団体、企業等が連携・協働し、当該地域が養成すべき(産業)人材像の分析・検討・ 分析・検討結果に基づき、当該(産業)人材を養成するための指標を作成・ 指標に基づき、大学における学修と出口(就職先)が一体となった教育プログラムの構築・実施COC+R「大学による地方創生人材教育プログラム構築事業」(文・柳澤 愛由)地域基幹産業を再定義・創新する人材を創出!ENGINEのミッション
元のページ ../index.html#8