21456783野沢菜野沢温泉村iネット飯山山口大根上田市山口地区上田ケーブルビジョン乙事赤うり諏訪郡富士見町乙事地区エルシーブイ羽広菜伊那市西箕輪羽広地区伊那ケーブルテレビジョンていざなす天龍村神原地区飯田ケーブルテレビ信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけます信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけます信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけます信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけます信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけます信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけます信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけます信州の伝統野菜:映像コンテンツはQRコードからご覧いただけますぼたごしょう信濃町INC長野ケーブルテレビ保平蕪松本市奈良川地区テレビ松本ケーブルビジョン芦島蕪・吉野蕪芦島蕪 上松町芦島地区吉野蕪 上松町吉野地区と田口地区木曽広域連合情報センターす」(天龍村)などが含まれます。同じ木曽地域の「芦島蕪」と「吉野蕪」は1本の映像にまとめました。それぞれの映像コンテンツには、伝統野菜の生産者が登場し、野菜の特徴や栽培の工夫についてのインタビューが収められています。作り手だからこそ知るおいしい食べ方を実演しているほか、監修者の松島准教授による解説や、伝統野菜を購入できる直売所の紹介も盛り込まれています。このうち、野沢菜は全国的に知られていますが、信州の伝統野菜として認定されているのは、野沢温泉村で自家採取して栽培される由緒正しいものに限ります。つまりは、県内であまた栽培されているうち、言ってみれば“キング・オブ”野沢菜のような存在というわけです。生産から加工までを行う「とみき漬物」(野沢温泉村)の富井義裕社長は「見た目は一緒でも味や質が明らかに違う」と話しています。この「野沢菜」は葉の部分を漬物にしますが、伊那市の「羽広菜」は根の部分を味噌と酒粕に漬けて食べるというように、同じ「漬菜(つけな)」でも地域間の食文化の違いが見て取れます。松島准教授は「南北に長く山々に隔てられた長野県では、地域ごとの特色が異なるため、伝統野菜もそれぞれに歴史を育んできた経緯がある」としています。まさに地域の伝統・文化を象徴しています。今回取り上げた伝統野菜の中には、すでに生産者が数人しかおらず、「絶滅危惧種」に近い状態のものもあります。松島准教授は「伝統野菜が受け継がれている中山間地域では、特に高齢化と過疎化の進行が進んでいる」と状況を危惧しています。そうした中で、伝統野菜を後世に引き継いでいくには、より多くの人が伝統野菜の魅力に気が付き、継承の機運を高めていく必要があります。これまで触れてきた通り、伝統野菜は文化的な価値と経済的な価値を併せ持っています。松島准教授はさらにもう一つ、「科学的な重要性がある」と付け加えます。例えば、一般に流通する品種ではすでに失われてしまっている遺伝的形質を、ある伝統野菜が持っているというケースが考えられます。伝統野菜が遺伝資源として、品種改良の素材として役立つ場合があるというわけです。伝統野菜を絶やさずに残していくことは、文化的・経済的・科学的な3つの観点で重要な意味を持っています。04種は伝統野菜の持つ文化的・経済的、そして科学的な価値を次世代に2020年度に制作した信州の伝統野菜8本。地域を知る各地のCATV局が丁寧に制作。シンポジウムではこれらの映像アーカイブの一部を紹介した。
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