2021理学部研究紹介
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13研究から広がる未来卒業後の未来像テラヘルツ波を制御する人工構造物(メタマテリアル)。数ミクロンの微細加工を行い、メタマテリアルを作製する。テラヘルツ分光装置を構築している様子。自分たちで測定装置を構築する。主な研究分野:テラヘルツ電磁波工学。人工構造物を用いた電磁波の制御素子に関する研究。キーワード:テラヘルツ波メタマテリアル宮丸 文章 教授本研究室では、レーザーを用いた光学系を構築し、それらをコンピュータ制御するプログラムを作成するなど、測定装置を自ら作製します。それらの基盤的な技術を身に着けた学生は、光学機器メーカーや電気・精密機器メーカーなどで、研究開発業務に従事することが多いです。テラヘルツ電磁波は他の電磁波には無い光学特性があり、それを利用した応用技術というものが考えられてきています。たとえば、可視光とは異なり、紙や陶器などの物質を素通りします。一方、薬品やプラスチックなどにはある特異な吸収特性を示します。このようなテラヘルツ電磁波の特性は、さまざまな産業分野へ応用されていくと考えられます。光物性研究室テラヘルツ波と電磁波領域を制御する研究を行っています。テラヘルツ波とは電磁波のある周波数領域です。この周波数領域は、これまで研究開発が立ち遅れていました。なぜなら、十分に強い光源を得るのが難しかったからです。しかし、ここ十数年の間にテラヘルツ技術は急速に発展し、いまや産業応用へ向かいつつあります。本研究室では、テラヘルツ波を制御する新しい光学素子の研究を行っています。特に、メタマテリアルと呼ばれる人工構造物を作製することによって、これまでになかった光学特性を持つ光学素子を実現する研究を行っています。テラヘルツ電磁波を制御する理学科物理学コース

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