信大医学部研究紹介2021(日本語)_プレス品質
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43世界と太刀打ちできる研究基盤を学ぼう株式会社ブルボン、社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院、共同研究企業:株式会社スキノス、NECソリューションイノベータ株式会社等の支援により設立された寄附講座です。医科学研究は(1)新しく見つけ出した現象のメカニズムを解析し、それを体系化する手法と(2)細胞をすりつぶしてその反応の細胞内情報伝達のキー物質を見い出す手法に大別されると思います。私共の講座はその両者の研究手法を結び付けて生体現象の本質を見抜くための研究をしています。・食品科学と腸管免疫と腸リンパ循環とを連携してヒトでの健康増進法の確立を目指した研究・高感度湿度センサーの開発を含めた手掌部の精神性発汗現象を対象とした医療機器開発とその臨床応用を中心とした研究・ヒトの胸管リンパ流量算出法の開発とその臨床応用を目指した研究・ヒトの肺動脈血流と呼気炭酸ガス濃度との相関性を解析し、その臨床応用を計る研究・加えて、一般の皆様に健康な日常生活を過していただくための情報提供を市民講座やテレビ・ラジオや書籍を通して行なっています。腸リンパ学と腸管免疫学、健康科学、食品科学の研究領域においてヒトの研究で裏付けられた実用化のための医科学情報を世界に発信することです。この講座と交流する世界の研究室(スウェーデン・カロリンスカ研究所、オーストラリア・ニューカッスル大学、アメリカ・カリフォルニア大学サンディ校、アメリカ・バージニア大学、アメリカ・ニューヨーク州立大学、アメリカ・NIH研究所等)に、博士課程終了後にポスドクとして推薦し、将来の研究活動を支援します。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像メディカル・ヘルスイノベーション講座(教授 川真田樹人 特任教授 大橋俊夫)信大NOW Vol.114生きている しくみがわかる 生理学大橋俊夫特任教授/河合佳子特任教授 著 (医学書院)大型分析機器を使って未知の世界へ !!基盤研究支援センターは、学内共同教育研究施設として、信州大学における遺伝子実験、動物実験、機器分析および放射性同位元素利用の各分野の有機的な連携を保ち、教育研究の向上と進展に貢献することを目的として、平成28年度に発足しました。機器分析支援部門は松本を拠点に、長野(工学)分室、伊那分室、上田分室の3分室を持ち、信州大学全体における機器分析分野の教育研究を支援しています。大型機器を活用した教育・研究を支援すると共に、企業や他大学との共同利用を推進し、積極的な支援を行っています。分析透過型電子顕微鏡・汎用透過型電子顕微鏡分析走査型電子顕微鏡・低真空走査型電子顕微鏡超解像共焦点レーザー顕微鏡組織切片数値解析システム・細胞イメージング解析装置フローサイトメーター(自動細胞分離解析装置)遺伝子解析装置質量分析装置(プロテオミクス解析システム)精密粒度分布測定装置細胞外フラックスアナライザー信州メディカルシーズ育成拠点は、地域のメディカル産業を飛躍的に発展させることを目的として、信州大学ヒト環境科学研究支援センター(現基盤研究支援センター)に設置されました。素材研究や超精密技術といった研究・技術シーズのメディカル領域への展開に不可欠な研究開発・評価分析機器を整備し、企業や他大学との共同利用を推進すると共に、積極的な支援を行っています。主な設置機器信州メディカルシーズ育成拠点基盤研究支援センター機器分析支援部門(支援部門長 古庄知己)超解像共焦点レーザー顕微鏡LSM 880 with Airyscanによる画像取得(左)核、ミトコンドリア、細胞骨格を蛍光標識した細胞の画像(右)  分析透過型電子顕微鏡  JEM-2100F腎臓の透過型電子顕微鏡像STEM像、および元素分析により得られた鉄と酸素の存在をマッピングした像STEM DFFe-KO-K

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