信大医学部研究紹介2021(日本語)_プレス品質
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27“日本一の呼吸器外科を目指して!呼吸器外科学分野呼吸器外科学分野(教授 清水公裕)(教授 清水公裕)外科学外科学教室 呼吸器外科学分野は令和元年(2019年)8月の初代 清水公裕教授の着任により、新たに独立した診療科として誕生しました。主な対象疾患は、肺癌、胸腺上皮性腫瘍(胸腺腫、胸腺癌)などの悪性疾患から、自然気胸、炎症性肺疾患、などの良性疾患、さらに胸部外傷など幅広い疾患に対する外科治療を担当しています。患者さんの身体の負担の少ない内視鏡手術(胸腔鏡手術やロボット手術)をもちいた“痛くない手術”と、小型早期肺癌などに対し3D-CTを駆使して正常肺の温存を図る区域切除“苦しくない手術”を積極的に行っています。(詳しくはホームページをご覧ください。https://shinshu-surgery.jp/thoracic)・肺の3D-CT画像を用いた肺の区域解剖の研究とそのデータをもとにした新規区域切除術の開発(図)・肺の再生の証明と、区域切除と再生医療を組み合わせた新たな治療法の確立・肺癌に対する臨床病理学的及び分子生物学的手法を用いた腫瘍外科学的研究現在、がんの部位別死亡者数の第一位である肺癌が我々の主な研究対象です。我々が行う全ての研究が、日々の臨床における、個々の患者さんへの利益につながり、さらに将来的な呼吸器外科学の進歩につながることを目指します。基礎研究から臨床研究まで、日常臨床における幅広い疑問や興味に対して、その知識と理解を深め、その成果を日本そして世界に向けて発信する「academic surgeon」になりましょう。日々の臨床を通して、優れた臨床力、確かな技術を持った呼吸器外科医を目指し、ともに日本一の呼吸器外科教室を作っていきましょう。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像実際の3D-CT画像赤:肺動脈、水色:肺静脈、薄茶色:気管気管支Surgical oncologist として乳癌・甲状腺癌の治療成績の改善を目指します乳腺内分泌外科学分野乳腺内分泌外科学分野(チーフ:教授 伊藤研一)(チーフ:教授 伊藤研一)外科学外科は手術を中心に患者さんの病に立ち向かうとても魅力的な診療科です。乳腺内分泌外科学分野では、乳癌、甲状腺癌を中心に総合的な腫瘍の診療を行っています。また、腫瘍を科学的に考え治療を遂行できる「Academic surgeon」を育成すべく、腫瘍の基礎医学的な研究にも力を入れています。臨床および研究の成果を信州から世界に向けて発信し、地域では専門性の高い外科医療を提供できるように、一同努力しています。・甲状腺癌・乳癌の悪性度や進展に関与する分子の解析・乳癌や甲状腺癌に抗腫瘍薬が効かなくなる機序(薬剤耐性機構)の解析目指すべきもの・日本で罹患率の高い乳癌、甲状腺癌に立ち向かう専門性の高い腫瘍外科医。・基礎研究を通し、その成果の理解のもとに診療や臨床研究を行うことができる 「Academic surgeon」。手術を最大の武器に患者さんの病に挑んでいく外科医はやりがいに満ちあふれています。若い時期に研究にも取り組み、臨床で経験される疑問や問題点に立ち向かう意識を常に持ち、創造性豊かな「Academic surgeon」として信州はもちろん、世界に羽ばたきましょう。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像甲状腺癌切除検体乳癌のマンモグラフィ(矢印)乳癌細胞での様々な蛋白発現の変化乳腺内分泌外科手術教室内での研究の様子甲状腺癌細胞株でのEpCAM/CD44発現

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