信大医学部研究紹介2021(日本語)_プレス品質
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21ハート、治してみませんか?循環器内科では心臓と血管の病気の制圧に取り組んでいます。心不全で息切れやむくみがある患者さんをお薬で治療します。また、カテーテルという管を用いて狭くなった血管を広げたり、脈の異常を治す治療も行っています。心臓は生命の源ですから患者さんの治療には苦労も多いです。それでも治療効果は劇的で、患者さんの命を救う喜びを大きく感じることができるのが当科の特徴です。研究内容は心不全・不整脈・虚血性心(下肢)疾患・再生医療を軸としています。超高齢社会を迎えてさらに増えつづける心臓血管病のより良い治療を探ると同時に、人類の夢である心臓の再生を目指して活動しております。・長野県の高齢者心不全の登録観察研究・ペースメーカー植え込み患者における遠隔モニタリング・長野県の冠動脈治療患者の登録観察研究・新しい糖尿病治療薬が心不全患者に与える影響に関する研究・心不全の発症進展の分子機序の解明と新規治療標的の探索超高齢社会で心臓血管病の患者さんが増加していますが、実は高齢者診療はまだ未解明な問題点が多く試行錯誤の状態です。上記の研究は当講座の研究の一部ですが、どれも解明に至っていない現行の医療の問題点に焦点を当てたもので未来の循環器診療の指針になるデータが発信できると期待しています。国立大学でありながら地域医療の中隔を担うのが信州大学循環器内科の特徴です。最先端の研究と最高峰の医療を同時に学べるいわば「文武両道」の医師が目指せます。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像内科学第五(循環器内科)(教授 桑原宏一郎)桑原教授(右)と元木准教授(左)    右冠動脈造影    (心筋梗塞治療後)左心房の3Dマッピング心房細動治療中臨床に根差した精神医学研究の発信信州大学医学部精神医学教室では、開設以来臨床重視の姿勢を貫いており、患者さんと丁寧に向き合うことを心がけています。多くの諸先輩と名誉ある伝統に支えられ、臨床、教育、研究、そして未来の精神医学、医療に向かって邁進しています。研究は、症例を基に臨床に根ざした臨床研究が主体です。伝統ある精神病理学に加え、精神薬理学、精神生理学、神経病理学、放射線精神医学、分子生物学的精神医学などの手法を用いて、こころの病気を様々な視点から解明しようとしています。・カタトニア症候群の精神病理・体感異常症の症候学・気分障害患者の社会復帰・摂食障害患者の発達特性と性格傾向 ・エストロジェン受容体とうつ病との関連・光トポグラフィ(NIRS脳計測)装置を用いた脳機能画像多角的な視点で臨床に根差した研究を行っているため、精神障害の病態解明や新しい診断法および治療法の開発など、精神科臨床現場に直接反映される研究成果が期待できます。信州大学を含めた県内の精神科医療機関の相互の連携は非常に良好・緊密であり、長野県内のさまざまな総合病院、精神科単科病院での就職が可能です。また、各種研究機関への留学、就職の実績もあります。主な研究テーマ研究から広がる未来卒業後の未来像精神医学(教授 鷲塚伸介)毎週火曜日に行う研究会における研究プログレス報告    研究成果の学会発表    (ウィーンにて)光トポグラフィー(NIRS)研究

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