(差替版)A4_総合人間科学系研究紹介_2021x4 (7)
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現代の社会において、情報システムは社会に広まり複雑化しています。そして、私たちの社会生活、経済活動、教育研究活動になくてはならないものになっています。社会基盤としての情報システムの適切なリスク評価と対応は社会安定のために重要です。研究では、国際標準化機構が定める複数の国際規格におけるリスクマネジメントを統合的に行う手法の考案とそれを具現化するプロトタイプシステムの開発を行っています。効率的な情報システムの開発運用やセキュリティインシデントに対処するためのCSIRT(Computer Security Incident Response Team)に関わる実学的研究も進めています。情報システムを開発・運用する組織に関する国際規格があります。安全を守る「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」、利用者満足度向上の「ITサービスマネジメントシステム(ITSMS)」、事業継続のための「事業継続マネジメントシステム(BCMS)」です。統合リスクマネジメント手法の確立により、情報システムの堅牢な運用が浸透し、安全で快適な情報社会の進展に貢献します。情報技術の存在なくしては成り立たない時代となりました。情報技術に関する基礎力を涵養し、情報システムが内在する社会生活に役立ててほしいと願っています。自身の専門分野に留まらず、多様な経験を通して視野の広い社会人になってもらいたいと思います。松村 宣顕 講師静岡大学大学院博士課程修了。博士(情報学)。民間企業勤務後、2008年に国際協力機構の青年海外協力隊に参加。王立ブータン大学勤務。帰国後、静岡大学情報基盤センター等を経て、2019年信州大学に着任。16統合リスクマネジメントの概念図開発した統合リスクマネジメント用システム「RISKMS: ISMS�ITSMS統合管理システム」総合情報センター統合リスクマネジメント:可用性の高い情報基盤に向けて

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