2022工学部研究紹介__日本語版
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研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード⼒覚センサー・複合材料・機能性材料・宇宙・ロケット・介護・⾒守り•粉末冶金を用いた複合材料および機能性材料の開発•新しい射出成形機を用いた樹脂基複合材料の開発•ナノ材料を分散させた複合材料の開発•炭素繊維強化プラスチック•航空宇宙材料の開発•医療用材料の開発•柔軟で三軸荷重測定用センサの開発•フォースフィードバックの検討•ハイブリッドロケットエンジンの開発•高融点金属粉末の常温固化成形法の開発と強度向上に関する研究(科研費(若手研究A))•粉末成形法を利用した新しいコーティング法の開発(JST(シーズ発掘試験))•Ti/CNF長繊維金属を用いた燃料電池用セパレータの開発(天田金属加工機械技術振興財団(奨励研究))•ダイラタンシー現象を利用した金属粉末の配列制御に関する研究(高橋産業経済研究財団)•工作機械を利用した金型補修法の開発(マザック財団(研究開発援助・助成))•柔軟接触型荷重センサを用いた医療・福祉用ベッドの開発(JST(A-STEP))•医療・福祉ロボット用柔軟接触型センサーの開発(旭硝子財団)最近の研究トピックス准教授中⼭昇研究から広がる未来卒業後の未来像中山研究室では、世の中にない新しい材料を開発することで、医療・福祉分野さらに航空・宇宙分野に貢献することを目的として研究を進めています。例えば、骨折の治療用の材料として、骨と同じ強度で、さらに穴があいているチタン材料を開発しました。この材料を使用することで骨の成長を促進させ完治までの時間が短縮することがわかりました。また、福祉用や障害者用に、軟らかくて力の大きさと方向がわかるセンサを開発しました。このセンサを使用することで車いすを使用している際の力の分布や床ずれ防止などに役立つと考えています。新しいセンサや材料を開発することで、新しい術式や安心して介護ができるシステムを考えています。さらに、車いす等の最適設計を行うことでパラリンピックでのメダルを獲得するのも夢ではないかもしれません。軽くて強い材料を開発することで宇宙分野でも利用されると考えています。国内・海外での学会発表ができるように、しっかりと研究開発を行っていますので、卒業生はあらゆる分野で力を発揮し、活躍しています。特に、中山研究室の卒業生は自動車関連や製造・加工関連で活躍しています。秋田県立大学助手を経て、2007年より現職。研究分野は、塑性加工、成形加工。新しい材料を開発することで医療・福祉分野に貢献する【私の学問へのきっかけ】もともとものづくりが好きでプラモデルやラジコンカーなどを作っていました。手を動かしてものを作ることが好きなこともあり、機械系の勉強が好きになっていきました。いろいろ勉強していると、材料にもいろいろな種類があることを知り、さらに自分で開発することが出来ることもわかりました。それからは、世の中にない新しい材料作りに夢中になっています。機械システム⼯学科骨折の治療には骨の強度より強いチタン合金製のプレートやスクリューが用いられているが、骨より強度が硬いため完治した後に取り出す必要があった。そこで、骨と同じ強度で、さらに穴が空いているチタン材料を開発した。骨と同じ強度なので完治しても取り出す手術をする必要が無く、さらに穴があいていることで骨の成長を促進させ完治までの時間が短縮することがわかった柔軟であり力の大きさや方向を検知できる新しいセンサ(左側)とセンサを設置した車いす(右側)信州大学内では次の研究拠点や研究会に所属し、精力的に活動をしています。•信州大学航空宇宙システム研究拠点宇宙システム部門副部門長およびSUWA小型ロケットプロジェクトプロジェクトマネージャーとしてハイブリッドロケットエンジンを搭載した小型ロケットの開発を行っています。これまで4回の打ち上げ実験に成功しています(2019年4月現在)。今後もハイブリッドロケットエンジンの開発とロケット打ち上げ実験を実施していく予定です。•介護の未来研究会企業や介護施設とともに、今後の介護について検討しています。私は「見守りセンシング研究部会」の部会長として、安全に安心して介護できる、また離れていても大切な方を見守ることができるシステムを考えていきたいと思っています。2019年3月にハイブリッドロケットエンジンを搭載したロケット打ち上げ実験の様子100

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