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信州大学アクア・イノベーション拠点(COI)(※1)では、「水循環社会の実現により、世界中の人々の生活の質(QOL)向上に貢献」をテーマに、様々な研究開発に取り組んでいます。今回ご紹介するのは、タンザニアで深刻化する地下水の「フッ素汚染」問題を解決し、だれもが安心・安全な飲料水を入手できる社会を目指したプロジェクトです。2018年より、吉谷教授、中屋教授の主導のもと、先鋭材料研究所、工学部、繊維学部の研究者らが過剰フッ素水源地域であるアルーシャ市で調査・研究に取り組んでいます。吉谷教授の提案する統合的水資源管理のもとで、中屋教授の考える水質調査・モニタリング、手嶋教授の信大クリスタル吸着材、木村教授の高感度センサーが一体となり、研究開発が強力に推し進められています。SDGsの開発目標のひとつで、地球規模の課題でもある「水問題」。COIの技術で安全な水を世界中にもたらす取り組みが活発化しています。              (文・柳澤 愛由)世界の水問題を解決する信州大学アクア・イノベーション拠点(COI)信大クリスタルを入れたボトルで浄水を行うタンザニアのさくら女子中学校の生徒飲用水のフッ素濃度を測定するため、手押し井戸から水を汲みあげる研究者タンザニアのさくら女子中学校にてCOIの教授らが講義を行った後の集合写真(※1)文部科学省が掲げる「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」のビジョンをもとに、将来の社会ニーズを見通し、目指すべき社会像、暮らしの在り方を見据えたチャレンジング・ハイリスクな研究開発を支援するプログラム。2013年に始まり、全国18拠点が採択されている。 今回はアフリカ! タンザニア水環境改善プロジェクト編03

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