16コロナ禍による信州大学オープンキャンパスの対策の一環として、入試広報に関連する動画を集約した「信州大学WEBオープンキャンパス」を開設しました。学部や学科の教育プロブラムの紹介や昨年までのオープンキャンパスの映像もご覧いただけ、WEB進学相談会の申し込みなどもいただけます。信州大学WEBオープンキャンパス新規発信2020年5月29日、信州大学先鋭材料研究所 高田剛特任教授、久富隆史准教授、堂免一成特別特任教授、や山口大学、東京大学などの研究者らの研究グループは、100%に近い量子収率で水を水素と酸素に分解する光触媒を開発しました。異なる結晶面が露出したSrTiO3(Alドープ)の微粒子に、光電着法により水素生成助触媒と酸素生成助触媒をそれぞれが別々の結晶表面に選択的に担持することができます。これは光励起により生じた電子と正孔が光触媒粒子内部に生じる電場によって異方的に移動するためであり、これによって空間的に分離された電子と正孔は再結合することなく、ほぼ100%の量子収率で水分解反応を進行させることが可能となりました。本研究の成果は微粒子状の光触媒で水分解反応を高い量子収率で進行させるための明確な動作原理を初めて明らかにしたもので、今後の光触媒開発に重要な知見を与えるものと期待されます。また、本研究の成果は英国科学誌「Nature」のNews & viewsにてハイライトされ、Hot Topicsにも選出されました。なお、本研究は人工光合成化学プロセス技術組合との共同によるもので、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「二酸化炭素原料化機関化学品製造プロセス技術開発」事業の一環として行われました。100%に近い量子収率で水を水素と酸素に分解する光触媒を開発図:本研究で開発した光触媒の構造と機能。光触媒粒子内での電荷分離と水分解WEBオープンキャンパスページでご覧になれます。
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