理学部学部案内2020
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Course of Environmental Sciences卒業生からのメッセージ2019年度卒業生奥田 千遥 物質循環学コースの魅力は、生物、地学、化学などの分野を幅広く、多方面から環境や自然について学ぶ事ができる点だと思います。1つの考えを学ぶのではなく多方面から1つの事象について考えていきます。物事の捉え方や考え方について自分の視野を広げることが可能です。また、フィールドワークを行い、実際に自分の肌で自然を感じ向き合うことが出来ます。高校までの授業は、教室で先生が前で話をして聞くということが多かったと思います。もちろん、大学でも講義があり先生が専門的な知識を教えてくださいます。しかし、知識を得て終わるのではなく、実際に足を運び学んだ知識を活かしながら実習を行います。講義で分からなかったことが実習中に解決したり、新たな疑問が生まれたり、本当に楽しかったです。 また、先生によって専門分野が全く異なります。専門の授業で、色々な先生のお話を聞くことができ、自分自身の興味関心のある分野を発見することができます。私は、化学生態学の授業を受け、生物の持つ特徴的な性質について興味を持ちました。生物が生き延びるために化学物質を出します。その生物でしか生成できない物質です。生物の生命力や強さを感じました。卒業研究では、先生や研究室の先輩に助けてもらいながら、バクテリアによってアオコの毒を分解する手法を検討し、まとめ上げました。 物質循環というなかなか聞きなれない言葉で珍しいコースだと思います。しかし、信州でしか学ぶことが出来ないことを学べ、充実した4年間になります。自分自身の成長のため、物質循環学コースで最高の仲間達と一緒に学びの多い4年間を送ってください。2018年度卒業生田岡 作(本学大学院生) 物質循環学コースでは、フィールドワークを通して信州の豊かな自然に触れることができます。私は草津・志賀高原の実習で温泉の色に疑問を持ち、調べてレポートにまとめました。自分の目で見たものについて調べることを通して、自然の見方を学ぶことができました。身近な自然をじっくりと観察し、「なぜ?」と問いかけ考えてみることが、自然のしくみについて理解することにつながります。そして信州は、その材料がたくさん詰まっている絶好のフィールドだと思います。 また、物質循環学コースは、様々な科目を横断的に学ぶことができる贅沢なコースだと思います。私はこのコースでの学びを通して気象に興味を持つようになりましたが、それと同時に、気象現象をきちんと理解するためには、植物による蒸散などの生物的要因を考えなければならないことを学びました。このコースでは、物理・化学・生物・地学といった枠組みにとらわれない分野横断的な学習ができるので、幅広い視野で自然をとらえる力を身につけることができます。 このように、物質循環学コースは、フィールドワークを通して自然を観察する力を養い、分野横断的に科目を受講することで幅広い視野で自然をとらえる力を身に付けることができるコースです。現代社会では、ネットで手軽に情報を受信・発信できますが、そういう時代だからこそ、自分の目で事実を見極め、自分の頭でじっくりと考えることが重要だと思います。 物質循環学コースでは、3年次後期から研究室に配属され、テーマを決めて卒業研究を行います。私は今、信州大学大学院に進学し、学部時代からのテーマである諏訪湖からのメタン放出を研究しています。みなさんも絶好のフィールドである信州で自然の仕組みを探求してみませんか?卒業生メッセージ卒業生メッセージInformation of Shinshu University Faculty of Science32

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