環境報告書2020
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信州大学では、全学横断特別教育プログラムを開設し、意欲のある学生が、自らの専門領域学部等での学修に加えて、専門分野を超えた知や分析視点を獲得し、学術に対する深い理解と経験を養うための学習機会を提供しております。信州大学独自の履修認定制度で、学士課程の学生を対象とし、全学横断的に実践学習・実践活動等を行う授業が用意されています。2017年度には、ローカル・イノベーター養成コースを、2018年度には、グローバルコア人材養成コースを、2019 年度には、環境マインド実践人材養成コースをスタートさせました。環境マインド実践人材養成コースでは、環境分野の幅広い課題の基礎知識を身につけ、特に国際社会の共通の目標であるSDGs(Sustainable Development Goals、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標)や、持続可能な循環共生型の社会構築を意識して、課題解決の考え方を学ぶことができます。また、実社会での環境分野の課題・取組内容を企業や自治体などの実務者から直接学ぶ機会や実習・演習も含んでおり、環境マインドを実践する人材育成に必要なカリキュラムとなっております。SDGsでは、「地球上の誰一人として取り残さない」という共通理念のもと、持続可能な世界を実現するための17のゴールとそれを達成するための169のターゲットを設定しています。環境に関しては、17のゴールのうち、少なくとも12のゴールが関連しています。例えば、6番目のゴール「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」や13番目のゴール「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」などです。6番目のゴールに関しては、「世界中の人々がいつでも十分な水を手に入れられる社会」の構築を目指して信州大学で進められているセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラム:アクア・イノベーション拠点の取組が関係しております。また、長野県は、SDGs達成に向けて優れた取組を提案する「SDGs未来都市」に選定されています。SDGs未来都市である長野県を拠点として活動する信州大学においても、SDGsを念頭に置いて、環境に関する教育・研究・社会貢献に関して充実を図っていきたいと考えております。環境に関する様々な活動への教職員や学生の積極的な参加を今後とも期待しております。本報告書は、信州大学の環境に関する教育・研究・社会貢献をまとめたものです。環境に関する活動のために、様々な皆様にご尽力いただいております。皆様のこれまでのご尽力に感謝申し上げるとともに、今後の活動にもご協力下さいますようお願い申し上げます。2020年9月信州大学長 濱田 州博学長メッセージ1

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