信州大学統合報告書2020
61/68

区分が明瞭な経費として、教育経費、研究経費、診療経費、教育研究支援経費、一般管理費、受託研究費、共同研究費、科研費執行額などがありますが、区分が不明瞭な経費として、受託事業費、財務費用、雑損などがあります。受託事業費は主たる目的が社会貢献(地域貢献)であることから教育コストに、財務費用、雑損は個別判断が困難なことから管理その他コストに分類しました。人件費については、役員人件費は管理その他コストへ、教員人件費、職員人件費は非常勤講師、学務系職員を教育コスト、研究支援系職員を研究コストに分類するなど、本学独自の細部にわたる検討を加えました。最後に管理その他コストは、教育、研究、診療コストの比率により配分し数値化しています。こうした手法により学系別の実態コストを見える化することで、教職員一人一人のコスト意識が醸成され、無駄を省いたより効率的な業務執行が実現し、「多大な税金によって支えられている公共財としての国立大学」という観点から、社会(ステークホルダー)に対して説明責任を果たせるものと考えています。さらに学系別に分類することで、教職員の意識も高めています。人文学部・経法学部医学部(医学科、保健学科)理学部・工学部・農学部・繊維学部教育学部・全学教育機構(単位:百万円)74338.80%1,17261.20%9,10469.34%4,02530.66%4,39373.84%1,55626.16%93831.94%1,99968.06%研究教育研究教育研究教育研究教育物件費を使ってコストを算出、区分が不明瞭な経費も整理ビジョンと経営戦略活動実績ガバナンス人と地域の資産財政情報05財務情報「コストの見える化」への取組(※)「業コス」とは 「業務実施コスト計算書」の略称。国立大学法人の運営に要するコストのうち、国民の皆さまの負担(税金で賄われるもの)を「業務実施コスト」と言います。損益計算書(P/L)では情報が不十分であるため、作成が義務付けられており、毎年大学ホームページに公表しています。2019年度に本学がご負担いただいたコストは169億円であり、国民の皆さま一人当たりのご負担額に換算すると【国民総人口:1億2,596万人(2020年7月1日現在) 総務省統計局】、約134円となります。2018年度負担額の約137円から減少しております。※文部科学省が実施したFTE調査(大学等におけるフルタイム換算データに関する調査)で用いている学系区分により各部局を分類理学・工学農学その他人文・社会保健(医学)Integrated Report 2020 Shinshu University59

元のページ  ../index.html#61

このブックを見る