信州大学統合報告書2020
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Shinshu UniversityIntegrated Report 2020川﨑紀夫さん(以下敬称略):今回、信州大学は初めて統合報告書を作成することになったそうです。信州大学は、SDGsも見据えたグランドデザインとして、昨年から「VISION2030」を掲げられています。これからの時代に望まれる大学経営、またwithコロナ時代に求められる大学の役割なども話題にしていきたいと思います。 この対談もリモートで行っているのですが、コロナ禍で大きく世界が変わりました。世界での新型コロナウイルスによる死者106万人、感染者も約3,000万人(対談当時)。まさに未曾有の事態ですよね。濱田州博学長(以下役職名):信州大学も1年生がやはり一番大変です。前期の時点で、ほぼ全てがオンライン授業。後期は少人数の授業だけは対面で実施する予定にしております。ただ、それでもキャンパス内に入れない学生がいるので、そのケアもこれから行っていく予定です。今後は、学生がもっとキャンパスで過ごせる機会を設け、徐々に通常授業も再開する予定にしております。川﨑:池上さんも大学の授業で教えておられますが、やはりオンライン授業は増えていますか?池上彰さん(以下敬称略):東京工業大学などは、本来の授業時間に、毎週Zoomでリアルタイムに授業を行いましたね。別の大学では、リモートであらかじめ教材をつくってサーバにあげて、学生がそれをダウンロードして読み、私に質問や感想、意見を寄せる、それに一つ一つ答えるというやり方をとりました。他の大学でもずっとそういう状態でしたね。信州大学が目指すVISION2030とSDGsアフターコロナとなるであろう2030年に向けて、信州大学が描くビジョンとは。また、SDGsのゴールを見据えながら信州大学は課題にどう取り組んでいくべきなのか―。統合報告書の発行を機に、フリージャーナリストで信州大学の名誉博士・特任教授の池上彰さんと、濱田州博学長とのオンライン対談で、信州大学が目指す未来について、大いに語って頂きました。(2020年10月11日収録)池上彰氏ジャーナリスト信州大学名誉博士・特任教授コロナ禍の大学教育、未曾有の事態で見えてきた課題2002年朝日新聞社入社。広告局の外務営業、報道局の記者を経て2013年コンテンツプロデュース部、2015年中東へ留学、2016年メディアビジネス局1950年長野県松本市生まれ。フリージャーナリスト、信州大学特任教授。2019年信州大学名誉博士。2010年から信州大学経法学部で夏季集中講座を担当。(いけがみ あきら)司会・コーディネーター川﨑 紀夫氏(かわさき のりお)信州大学広報スタッフ会議外部アドバイザー朝日新聞社メディアビジネス局12対談ONLINE

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