工学部研究紹介_2021_日本語版
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研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード流体機械・流体解析・創エネルギー・省エネルギー・キャビテーション•流込式水力発電に適用する低コスト水車の開発•上水道の極低比速度地点向け衝動タービンの開発•小水力発電用除塵装置の開発•アクアドライブシステム用高効率水圧変換装置の開発•水圧用流量制御弁におけるキャビテーション現象の評価と対策•空気圧を利用した非接触搬送装置の開発と内部流れ解析•亜音速,超音速噴流の流れ特性の解明と制御•落差工に適用するプロペラ水車の開発(民間企業との共同研究)•低コストクロスフロー水車の開発(民間企業との共同研究)•トルクコンバータ装置の性能向上に関する研究(民間企業との共同研究)•小水力発電用無動力除塵装置の開発(民間企業,国立研究開発法人との共同研究)•レーザ導入ウォータージェット加工機に関する研究(民間企業との共同研究)•身近な流れで発電する環境調和型ナノ水車発電ユニットの実証研究(NEDO)•音波による噴流制御技術の開発(JST)•ナノ水車発電ユニットの高性能化等技術の開発(環境省)•大気圧プラズマジェットの能動制御による表面改質効果の可能性評価(科研費(若手研究B))•水車導水部における自由表面流れの不安定性制御(科研費(若手研究B))•水流の表面波動抑制による水車性能向上に関する試み(科研費(基盤研究C))最近の研究トピックス◎開発した新型水車と取水効率を向上した新型無動力除塵装置が長野県須坂市の発電所に導入されました(2018年度)(新エネルギー財団「水力発電の導入促進のための事業費補助金(水力発電実証モデル事業)」)◎科学技術振興機構(JST)のエネルギー・環境新技術説明会で上水道での発電に適した新型水車をご紹介しました二次元バーコード准教授飯尾昭⼀郎研究から広がる未来卒業後の未来像純国産最大の再生可能エネルギーである『水力』。水力発電と言えば山奥にダムを建設する大規模発電所の印象がありますが、これからの水力発電は小規模分散型。身近にある小規模河川や農業用水路の水を利用して需要地近くで発電して電力を供給します。飯尾研究室では、水力の地産地消はもとより、水車の製造、運用、維持管理までも地元で完結できる地域持続可能型の水力タービンおよびその周辺技術の開発・導入を実施しています。国内外での小水力の普及拡大を目指しています。全発電方式の中でライフサイクルCO2排出量が最も少ない小規模水力発電は、地球温暖化防止の観点からも注目を集めています。これまでの卒業生は、水力発電機器、自動車、プラント、ポンプ、空気圧機器、空調設備、工作機械等の機械関連業界に就職し、設計や商品企画、研究開発などの『ものづくり』担当のエンジニアとして国内外で幅広く活躍しています。宮崎大学博士後期課程修了後、信州大学助手、同助教を経て、2011年より現職。研究分野は流体工学、流体機械。特に、水力タービン開発、キャビテーション現象の解明、制御に取り組んでいる。Sustainable Developing Hydroturbines:技術と⽔⼒エネルギーの地産地消の実現【私の学問へのきっかけ】理数系科目が苦手ながらも機械いじりが好きな高校生でした。“好き”を優先して大学進学し、機械工学分野にハマりました。伝統的な流体機械技術分野において、固定概念にとらわれない自分の自由かつちっぽけな発想が世の中に役立っていることを実感できるのが研究活動のエネルギー源になってます。機械システム⼯学科“地域持続可能型の水力タービンの実現”が飯尾研究室での研究活動です。流体工学、流体機械の技術により、水力タービンの高効率化、低コスト化を実現します。CFD解析、ラボテストを経て、水力発電所への導入までを手掛けています。2019年に開発された新型水車のCFD解析結果(左)とラボ試験の様子(右)[国内外3大学、2企業との連携研究]湧水で発電する開放形貫流水車(左)と、温泉から自噴するジェット水流で発電する衝動水車(右)。それぞれ電気柵と衛星電話の電源に利用95

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