工学部研究紹介_2021_日本語版
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研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード溶射技術・コールドスプレー・⾼速フレーム(HVAF)溶射・機能性⽪膜・複合⽪膜・溶射プロセス制御(最適化)・異種材料接合・アディティブマニュファクチャリング(⾦属3Dプリンティング)•コールドスプレー(Cold Spray :CS ),高速フレーム(High Velocity Air Fuel:HVAF)溶射による高機能皮膜の作製•溶射プロセス(ノズル寸法・形状など)の最適化•セラミックおよび樹脂の基板への金属皮膜の作製(接合技術)•溶射皮膜の後処理技術の開発(FSP,レーザ,超音波衝撃など)•複合粉末の作製(粉末高機能精密分散・複合化処理装置)•冷風切削装置のノズルの最適化•CSによるセラミック基板上への金属導体の作製(NIMS,民間企業との共同研究)•CSによるナノ準結晶粒子分散アルミニウム合金皮膜の作製と機械的特性(民間企業との共同研究)•CSによる摺動部材の開発(民間企業との共同研究)•CSにおけるWCサーメット粉末の開発とその皮膜(民間企業との共同研究)•コールドスプレーによる革新部材創製技術の開発に関するフィージビリティスタディ((財)機械システム振興協会からの委託事業)•CSによる次世代二次電池用負極材料の電極化とその電気化学特性(民間企業との共同研究)•CS用ノズルの開発とその皮膜特性(民間企業との共同研究)•HVAF溶射による硬質金属皮膜の開発(民間企業との共同研究)•空気支燃型高速フレーム(HVAF)溶射法におけるWC 系サーメット皮膜の機械的特性向上の検討(JSTFS探索タイプ)•CS関連など(科研費(基盤C)最近の研究トピックス教授和彦研究から広がる未来卒業後の未来像榊研究室では、機械材料と加工法の研究をしています。環境問題の解決策とも関連し、機械の高性能化を図るため部材がますます過酷な環境下で使用され、部材の外界との接点である表面の高機能化が重要となっています。そこで、現在は厚膜形成が可能なコーティング技術である『溶射法』による高機能皮膜の作製や新しい溶射プロセスである『コールドスプレー(ColdSpray:CS)法』を研究しています。溶射は、材料、力学、熱流体力学などの多数の分野の知識を必要とし、研究室では基礎的な研究から、企業との共同研究によって数多くのアプリケーション開発まで行っています新しいコーティング法のコールドスプレー技術の国内でのパイオニアであり、基礎研究のほかに、共同研究を精力的に行っています。新たな機能性皮膜や新しい接合メカニズムによるセラミック基材と金属皮膜による電子ディバイスの開発などを行っています。自動車、航空宇宙産業船、プラントや精密・医療機器などのメーカーに卒業生は就職しています。研究テーマにとらわれず、自分の希望する分野を選択していますが、研究室での基礎学力と現場適応力を身に着けて、企業で活躍しています。千葉県出身。信州大学工学部機械工学科、大学院(修士)修了、株式会社東芝を経て、1993年信州大助手、2014年より現職。研究分野は、機械加工や機械材料で、現在は、コーティング技術である溶射工学を中心に活動。機械・電⼦部材の⾼機能化のための環境配慮型『コーティング技術の開発』【私の学問へのきっかけ】子供のころから,無駄のない形で、大空を自由に飛び回れる飛行機が好きで、絵を書いたり、プラモデルを作ったりして夢中でした。大学進学の際、実家がモノづくりの職人であったこともあり,機械工学科に進学しました。卒研と修士研究では、恩師の人柄に惹かれて機械加工を選択し、現在の溶射技術の研究に繋がっています。航空機メーカーから共同研究の話があったときには思わずガッツポーズでした。一生懸命にやっているといろいろなご縁があります!機械システム⼯学科ガンノズル形状の最適化の⇒ためにフレームジェット状態(写真上)を数値シミュレーションの結果(写真下)と比較←約600m/sの高速で鋼板上に衝突した銅粒子(10μm):鋼板との界面からひだ状のマティリアルジェットが噴出コールドスプレー関連の多数の技術解説のほか,書籍なども寄稿,監修・Fundamentals of Cold‐Gas Dynamic Spray(2007/9)・コールドスプレー/キネチックスプレーの概要と最新動向(2009/7)・未来を拓く粒子積層新コーティング技術(2013.10)・Cold Gas Dynamic Spray(2016.5)・多次元アディティブ・マニュファクチャリング(分担執筆),コールドスプレー(金属),p.143‐153,日本溶接協会CSによる純チタン粉末の成形体(高い成膜速度)。多次元アデティブ・マニュファクチャリング技術としても期待ナノ準結晶粒子分散アルミニウム合金皮膜のTSM像(本田技研との共同研究・日本金属学会誌,73(6),421(2009))85

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