工学部研究紹介_2021_日本語版
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研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード⼟の⼒学特性・軟弱地盤対策・建設施⼯技術・真空技術の応⽤・⽔質底質浄化・放射性セシウムの除染•地すべり地の強度評価と対策•真空を利用した高含水比土の脱水・浄化工法の開発•吸水性高分子を用いた新しい基礎工法の開発•閉鎖性水域における水質・底質浄化工法の開発•水域・地盤環境における新しい調査法の開発など•新型真空ポンプ揚水装置の開発(民間企業との共同研究、特許2件取得)•高含水比の軟弱地盤および汚泥の脱水に関する研究(マルチドレーン真空脱水法、袋詰真空脱水法、エジェクター、民間企業との共同研究、特許4件取得)•ラジオアイソトープを用いた浚渫埋立粘土の沈降堆積・圧密挙動の評価に関する研究(科研費基盤研究(B)、民間企業との共同研究)•吸水性高分子摩擦低減剤の膨潤・摩擦特性と仮設鋼矢板引抜きに伴う地盤変状の抑制(科研費基盤研究(C)、民間企業との共同研究、特許1件取得)•吸水性高分子のゲルブロッキング・膨潤遅延性の評価と汚染地盤への基礎杭打設法(科研費基盤研究(C)、民間企業との共同研究、特許1件取得)•多孔質担持機能紙による水質浄化とその水域浄化フェンスへの適用に関する研究(民間企業との共同研究、特許2件取得)•「農地・森林等の放射性物質の除去・低減技術の開発」(農林水産省委託プロジェクト)など最近の研究トピックス•ICT技術や自動制御技術を取り入れた新しい調査装置・方法の開発と実用化•異分野・異種材料を建設技術・工法に応用するための研究教授梅崎健夫研究から広がる未来卒業後の未来像梅崎研究室では、豪雨や地震などによる土砂災害、地すべり、地盤沈下などに対する防災・減災のために、土の強度や変形特性に関する基礎的な研究を実施しています。また、水質汚濁や悪臭が問題となっている閉鎖性水域の水質・底質浄化対策のために、室内実験や諏訪湖などにおける現地調査および実証実験にも取り組んでいます。さらに、放射性物質で汚染された地盤の除染技術の開発や環境修復に関する研究も行っています。これらは、多くの民間企業との共同研究として実施されており、また、省庁や民間団体が企画した研究プロジェクトなどにも参画しています。人々が生活している地域や都市部の防災・環境保全から、宇宙開発における月面基地の建設、惑星探査や海底都市の建設、海底探査までの夢のある研究です。研究室では、学生たちが自主的に様々な実験・解析を日々行っています。快適で安全・安心な都市計画や防災対策などに携わる省庁や地方自治体、社会資本の整備などに携わる建設会社や環境調査会社、また、大学院進学を経て大学などの研究機関などへ卒業生を輩出しています。九州大学工学部助手、信州大学工学部助手、助教授を経て、現職。主な研究分野は、軟弱地盤の改良技術、閉鎖性水域の水質・底質浄化対策、化学物質の新たな適用など。災害を防ぐ、環境を守る-⼟の⼒学から⽣活環境まで-【私の学問へのきっかけ】センター試験(当時は共通一次試験)、得意なはずの数Ⅰの1問目、logの計算が解けず頭が真っ白になりました。焦りから次も次も解けません。そこで、最後の問題から逆に解答して行き、解答を済ませましたが、単純な計算ミス等で80点失いました。当時の人気学科を「あっさりと」諦め、祖父母の家から通える大学の土木工学科に入学しました。ちなみに祖父は大工の棟梁でした。計算より実験が好きでした。地盤工学を選んだのは「何となく」身近に感じたからです。環境を受け入れ、周りの人々に恵まれ、恩師の薦めで「運良く」研究者になりました。その都度、「最後は自分で」決断し実行しました。⽔環境・⼟⽊⼯学科空洞構造体による東日本大震災の復興を提言閉鎖性水域(諏訪湖)における底泥のサンプリングと湖底地盤の強度調査および密度検層ウォーターバリア(水域浄化フェンス)マルチドレーン真空脱水法装置の一例ドレーンに付着した底泥脱水処理土排出水(ろ過水)68

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