工学部研究紹介_2021_日本語版
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研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード•メソポーラスシリカ細孔壁を利用したナノ粒子分散配列•シリカカプセル化磁性ナノ粒子の磁気誘導キャリアへの応用•電場中振動堆積法による磁性金属超微粒子コーティング膜の応用•グラニュラーTMR薄膜の狭ギャップ中磁気センサ等への応用•磁性薄膜および金属薄膜の応用•走査プローブ顕微鏡における探針との相互作用の研究(民間との共同研究)•トンネル型微粒子分散薄膜の巨大磁気抵抗効果に関する研究(日本証券奨学財団)•垂直配向メソポーラス薄膜の細孔壁を介したスピン依存トンネル伝導(科研費基盤C)最近の研究トピックス磁性薄膜・スピントロニクス・ナノ磁性体・磁気センサ・メソポーラスシリカ薄膜カプセル化磁性ナノ粒子5nm-10-5510-4-2240H (kOe) (emu/g)as prepared12kOe = 4.7 emu/g50nmTEM image of FeCo/Al2O3thin film13.0mmSense Current : IsMR elementCoilMagneticField2.3mm4.8mm‐15‐10‐551015‐400‐2000200400Is(A)V0(mV)Application of Co/Ta2O3MR element to clamp‐on type current sensor.グラニュラーTMR薄膜素子の狭ギャップセンサへの応用准教授榮岩哲⼆研究から広がる未来卒業後の未来像現在の情報化社会を支えているのは半導体を中心とする電子の流れ(電流)を制御する電子デバイスです。更なる省エネルギー・高速化の切り札として電子のスピン情報を活用するスピントロニクスデバイスが期待されています。榮岩研究室では、スピントロニクスデバイス材料として、磁気ナノワイヤー或いはドットが絶縁体を介して規則配列したナノ構造体に注目し、その材料開発研究を行っています。規則的なナノ構造を作るために、界面活性剤(石鹸)の自己組織化によって生み出されるハニカム構造の活用も進めています。榮岩研究室では、スピントロニクスデバイスを構成する磁性材料の研究を行っています。磁石は簡単に磁化(NS)方向を替えないよね。磁気デバイスは状態を維持するために電流を流し続ける必要が無く、スピン注入による高速スイッチングといった省エネルギー・高速化の有力候補です。材料開発は、材料の合成に始まり、構造解析、元素分析、微細構造観察、電気・磁気測定等による評価結果を再び合成条件にフィードバックすることの繰り返しで、正にエンジニア教育です。真空技術、測定・分析・観察技術を身につけたエンジニアが巣立っています。大学3年生の時に「これからはマグネだ!」と思い込み、それ以来、磁気記録材料・磁気センサ材料の開発とデバイスへの応用といった磁性材料を中心に研究。最近は里山保全NPO活動も行っています。ナノサイズ磁性体の創⽣とセンサ・磁気デバイスへの応⽤電⼦情報システム⼯学科【私の学問へのきっかけ】電子回路が好きな電子工学志望でした。が、高校での適性検査で、理学系も適。そこで将来について考え直し(単純ですね)、物理工学を選びました。大学では、多くの研究室を訪ね、私の先生に出会い、研究室に居候。超伝導や磁性体等を体験し、それから磁性材料を相手に記録やセンサーへの応用研究に取り組んでいます。物事や人との出会いで人生が変わるよ!ナノ構造を観察するためには走査型透過電子顕微鏡(STEM等)の最先端電子顕微鏡操作が欠かせない20nm界面活性剤の自己組織化を利用したメソポーラスシリカ薄膜の電子顕微鏡写真。約4nmの細孔がハニカム状に規則的に配列53

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