工学部研究紹介_2021_日本語版
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一つの文書はひとりの考えに過ぎませんが、それをたくさん集めると、社会の流れを読み解くことができます。たくさんの文書を読み解き、その底流に流れるものを明らかにする手段として、数学的な統計学を用いる手法があります。その手法を用いて、様々な文書から大学が社会に対して果たしている役割の分析をおこなっています。また、緊急車両による夜間作業時の安全性を確保するための、視認性を向上させるデザインの在り方を画像処理を通して追及しています。研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワードインターンシップ・産学連携・⼈材育成・テキストマイニング・画像処理•日本語テキストの統計的分析•産学連携学•画像処理•緊急自動車の視認性向上効果の検証(北アルプス広域連合との共同研究)最近の研究トピックス大学院の1年生を対象とした、中・長期のインターンシップ(高度人材育成インターンシップ)を担当してきました。このインターンシップは、企業の現場を教育の場として、企業の力をお借りして問題発見や問題解決の能力を涵養し、さらに社会人としての基礎を学ぶことを目的としていました。本質的に就職と切り離して実施していましたので、受け入れ企業、参加学生共に肩ひじを張らず素のままで取り組めると好評でした。現在、大学の制度としてのインターンシップは終了しましたが、ご希望があれば個別に対応させていただきます。また、技術相談や共同研究についてのご相談等、お気軽にご相談ください。准教授松岡浩仁研究から広がる未来大学が社会に対して果たすべき一番の役割は、社会で活躍できる人材を育成することです。また、大学で研究されている様々な技術を、実社会で活用できるように実用化していくことも重要な役割です。社会で求められる人材像、社会が必要とする技術。これらを様々な声の中から分析し、大学を社会と強く結び付けていきます。「産学連携」を科学する【私の学問へのきっかけ】子供のころから車が好きで、車を開発するような仕事をしたいと思っていました。大学では小さな歯車の歯形形状などの精密測定や、ねじのゆるみメカニズム、新しい締め付け方法についての研究をしていましたが、その後たまたま産学連携のセクションに異動したことをきっかけに、県内のたくさんの企業さんとのつながりができ、大学の技術の社会への還元に興味を持ち、産学連携を主に研究するようになりました。統計的テキスト分析「共起ネットワーク」の一例。丸の大きさが出現回数を、関係の有無を線で示している授業「環境とエネルギー」より(KHCoderを用いた分析結果)⼯学基礎部⾨信州大学地域共同研究センター専任教員、信州大学工学部機械システム工学科准教授を経て2015年より現職太陽光風力騒音被害農業用水場所設置環境影響天候左右ダム管理利用関係建設生活負荷効率変換安定電力発電供給メンテナンス大変可能費用必要規模面倒問題時間限る比べる作れる取る選ぶ凍結使える少ないコスト低い高い面積小さい多い日本大きい安い比較的川人北アルプス広域消防本部が採用した新しい救急車のデザイン~バッテンバーグマーキング+シェブロンマーキング~夜間視認性の向上を目指している129

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