工学部研究紹介_2021_日本語版
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研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績研究キーワード量⼦シミュレータ・量⼦アルゴリズム・量⼦ウォーク・量⼦セルオートマトン•量子ウォークの量子アルゴリズムへの応用•量子ウォークの量子シユレータとしての利用•量子ウォークの同位体分離への応用•量子ウォークの逆問題への応用•量子ウォークの数理生物学への応用•量子セルオートマトンの研究•量子セルオートマトンの応用•RIMS共同研究量子ウォークとスペクトル散乱理論の数理•IMI共同利用量子シミュレータとしての量子ウォークの数理•RIMS共同研究量子ウォークと場の量子論における超対称性の数理•IMI共同利用レーザー同位体分離の実用化における量子ウォークの数理•基盤研究C散乱理論を用いた量子ウォークの弱収束定理の研究•若手研究B無限グラフ上のラプラシアンのスペクトルとBECの研究•若手研究B曲がった時空上の場の量子論のスペクトル解析とその応用•研究活動スタート支援量子場と相互作用する量子系のスペクトル解析最近の研究トピックス2016年度応用数学研究奨励賞受賞量子ウォーカーの分布の様子。量子ウォークはモデルのパラメータを実験的に制御しやくす、多彩な分布を示す。この性質を利用して、さまざまな応用のアイディアの源泉となっている。※グラフは齋藤氏(横浜国大)の協力による。准教授鈴⽊章⽃研究から広がる未来卒業後の未来像鈴木研究室では、数学を用いて物理現象を解明することを目指す数理物理学の立場から、さまざまな数理模型や物理模型を研究しています。最近では特に、量子ウォークと呼ばれる模型の研究をしています。量子ウォークは、さまざまな量子現象を効率的にシミュレーションできる量子シミュレータの一種ですが、量子コンピュータ上で実行可能な量子アルゴリズムへの応用も数多く考案されています。本研究室では、量子シミュレータや量子アルゴリズムへの応用も積極的に研究しています。量子ウォークは、本格的な研究がはじまって20年が経ちましたが、今なおさまざまな応用を生み出しつづけています。最近は、量子コンピュータはクラウド上で誰でも利用できます。今はまだ、理論的な研究が中心ですが、実際に社会に役立つモノが生み出される日も近いかもしれません。卒業後の進路は一般企業への就職、教員や公務員の他、大学院に進学してさらに研究を深める学生もいます。本研究室では、ゼミを通して養われる論理的思考とさまざまな応用が期待されている量子コンピュータに関連する知識を身につけた人材を育成します。北海道大学で学位取得後、学振研究員、Paris-Sud滞在、MI研究所PD、信州大学助教を経て、2014年より現職。専門は数理物理。最近は、量子シミュレータの数理を研究している。量⼦シミュレータと量⼦アルゴリズムの数理【私の学問へのきっかけ】私にとって高校数学は消化不良の学問でした。計算はできるけど、意味がちっともわからないという感じです。大学では物理の勉強をしたかったのですが、「物理を学ぶには数学が不可欠だ!」と思った私は、大学では数学科に入り、独学で物理を学ぶことにしました。おかげで高校数学の謎はスッキリましたが、今度は物理で使う数学が納得できなくなりました。そんなとき出会ったのが、現在の研究分野である数理物理学です。⼯学基礎部⾨グラフ理論を用いたエネルギーの計算124

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