留学生就職促進プログラム
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 高校の卒業試験の結果、奨学金を受けて海外の大学に留学できることに。希望していた経済を学べるのは日本だったので、母国の日本語学校で語学力を身に付け、信州大学に入学しました。大学のゼミでは金融やアジア経済を専門的に学び、東南アジア諸国でのフィールドワークなども経験しました。 就活は4年生からスタート。マレーシアに帰国するか日本で就職するか、それとも進学するか…。決断に迷っていた時、助けてくれたのは「キャリア教育・サポートセンター」の先生でした。「せっかく日本で学んだのだから、日本で働く経験をしないのはもったいない!」という言葉に心を動かされ、先生が紹介してくれたASBへの入社を決めました。ASBの魅力は人の優しさ 現在は総務部で、経費処理や給与に関わる業務を担当。また海外のグループ会社から本社に出向・出張している外国人社員のお世話や、社員のビザ取得手続き、外国の大使館との交渉といった重要な仕事も任されています。今興味があるのは、一緒に働く人たちとの関管理部門の専門知識と経験を培いいつかは現地法人のマネージャーに!日精エー・エス・ビー機械株式会社(小諸市)保険や税金の勉強も頑張っています!上司の声係づくり。どんな仕事でも、環境が良ければ楽しい! ASBは人が優しくて、言いたいことが言い合える働きやすい会社です。「アキラはマレーシア人だし、イスラム教徒だから」と、周囲が気遣ってくれることにも感謝しています。 将来の目標は、海外にあるグループ会社のマネージャーになること。必要な知識を養うため、社会保険労務士や世界で通用するグローバルな資格取得にも挑戦していきます。 就活のアドバイスとしては、大学の「キャリア教育・サポートセンター」を積極的に活用すること。また就活時に自国の文化や宗教を理解してもらうには、自分から歩み寄り知ってもらう努力をすることも大切ですよ。「外国人社員と共に働き海外の文化に触れることで、職場の中にグローバルな感覚が養われる」と話す、総務部部長の赤沼和也さん 当社のお客様は、9割以上が海外企業。全世界で事業を展開することから、国籍にとらわれず能力の高い方を採用したいと考えています。当社が主力とする化粧品・食品・医薬品向けのペットボトル成形機の市場規模は、世界で約500億。非常にニッチな業界ですが、このうち当社のシェアは約6割を誇ります。ガラス容器からプラスチック容器への流れや、新興国の需要の拡大、高度なリサイクル技術へのニーズの高まりの中で、今後はさらに市場が拡大していくでしょう。こうした世界中のお客様の需要に応えるため、ぜひ留学生の皆さんのお力を発揮してほしいと期待しています。日本のロボット“アシモ”に憧れ続け念願の留学からコツコツ前進中!赤田工業株式会社(池田町)上司の声「まだまだ日本で学びたいことはたくさん!」と話すカマルさん。「会社を支える柱になってほしい」と期待を寄せる上司の並木慶次さん 当社は、主に電子顕微鏡や、半導体製造装置などに組み込まれる「真空容器」、自動車に搭載するリチウム電池の製造装置に組み込まれる高精度大型部品の製作に妥協なき挑戦を続け、日本のモノづくりを支えています。 カマルさんが入社したことから、稼働していなかった溶接用ロボットの再稼働が始まり、新規溶接ロボット導入の検討もしています。 先輩社員は100%国家技能士の資格を取得しているため、カマルさんもよく勉強しています。将来は、ネパールとの仕事のやり取りができるように目指したいです。 私は10歳くらいの時に、テレビで日本のロボット「アシモ」のことを見て、「すごいな!」と感動しました。 世界初の本格的な二足歩行ロボットに魅了されて以来、ずっと日本に行くことを夢見ていました。父親がロボット開発に携わる仕事をしていたことも影響していたと思いますが、ネムクミナ アキラビンティ ロスランさんマレーシア出身総務部 総務課人事・労務グループ経済学部 経済学科| 2019年入社パールに居住し続けているのではかなわないロボットの研究を、自分の手で行い、生涯の仕事にしたいと考えているのです。 ネパールでは小学校6年間、中学校5年間、高校2年間、そして大学で4年間学びました。 日本に渡り、信州大学に入学する前は諏訪市にある日本語学校で日本語を1年半学びました。日本語は難しく今でも苦労していますが、信州大学の大学院では、研究室の先輩達に、とてもお世話になりました。最初はほとんど理解できない日本語を、何度聞いても丁寧に教えてもらうことができて、本当にありがたいと思いました。 今はCADを使った設計やプログラミング、製品の課題解決を行っています。これからも一歩ずつ、ロボットを作る夢に進みます。何をやりたいかを明確にして進むこと 母国から日本に留学して働きたいと考えている後輩たちには、まず「自分は何がやりたいのか」をしっかり決めることが一番大切だと伝えたいです。そして学びをきちんと受け取るために、語学力も重要です。 私が日本語の力をつけたのは、信州大学大学院での2年間、コンビニエンスストアで行ったアルバイトの時間です。お客様との会話もありますので、良い勉強になったと思います。生活費は、スカラシップ(奨学金制度)を利用すれば、アルバイトのために勉強時間がなくなるということはないと思います。パヒム カマルプラサドウさんネパール出身経営社員 総合理工学研究科(工)修士| 2019年入社自分のロボットを創りたい!総務部部長 赤沼和也さん製造部部長 並木慶次さん15

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