- 27 - ◆ 【教科等の総合化】の中心となる単元 1 学 年 2 学 年 3 学 年 ○すごいぞ 大気圧 (力の世界・5) 【ねらい】 大気圧チェンバーに入って大気圧を実感する実験を行い,どうして壁から押されるような力を感じたのかを考え,自分なりの実験をもとに,大気圧の力をイメージできたり,他の実験をまとめたボードと比較したりして,大気圧の特徴を説明することで自然事象に対する見方や考え方を広げていくことができる。 【主な支援】 ・身体全体で何人も入れるような大気圧チェンバーに入って壁が押される体験を通して,大気圧の迫力を実感することができるようにする。 ・各種実験コーナーを設置し,自分が必要 とする実験を選択し,友と一緒に実験がで きるようにすることで,大気圧の特徴や大気による自然現象を説明していくことができるようにする。 【他教科・領域との関連】 ・技術科の素材の特性,気圧を下げた時に形が変わるものと変わらないものの違いを素材の特性から考える。 ○災害時にはこれで温める!~私の発熱材~ (化学変化と熱・9) 【ねらい】 酸化カルシウムと水が化学変化する際に発生する熱を利用して,災害時にどのような物を温めて温かい食事をとりたいのかを探究することで,酸化カルシウムと水の質量の比を考えたり,容器の保温性に注目したりしながら実験を繰り返すことで自分たちが作った発熱材の有用性を実感し,災害時に利用していこうとすることができる。 【主な支援】 ・実際に避難所での生活を体験された方から,温かい食事を食べることのできるありがたさなどについてお話をしていただいたり,冷たいままの非常食を食べたりする場を設定し,温かい食事のありがたみを実感できるようにする。 【他教科・領域との関連】 ・数学科の比,それぞれの質量の割合から温度変化を予測する。 ・技術科,熱を逃がさないための素材や設計を工夫する。 ○電気エネルギーを取りだそう (化学変化とイオン・12) 【ねらい】 果物電池をつくることを通して,電流を取り出せるしくみを探り,化学変化によって電流が取り出せることを理解することができる。 【主な支援】 ・4種類の金属を使って電子オルゴールを 鳴らすことで,金属が電極になり,金属の 組み合わせにより,+極,-極が決まって くることが理解できるようにする。 ・どうやったら弱電モーターのプロペラを 回すことができたか情報交換するように促 すことで,電流が取り出せるしくみに気付 いていけるようにする。 ・イオンの電子と流れる電流の電子を関連 付けて考えを共有し,モデル図に電子の流 れを表現できるようにする。 【他教科・領域との関連】 ・社会科の地方自治,身近にあるもので災害時に使用できる電池づくりに挑戦し、町会や地方自治体へ提案を行う。 ○あなたなら何をする?ゆれが始まるその前に! (動き続ける大地・8) 【ねらい】 緊急地震速報はなぜ事前に揺れることを伝えることができるのかを探究することで,P波とS波で伝わる速度が異なる理由や地盤の固さや地震の規模によって伝わる速度に違いは見られるのかなど,自分で考えた実験の結果を根拠に論理的に考察することができる。 【主な支援】 ・実際の地震で観測されたゆれと震源からの距離のデータを提示することで,どの地点でもゆれが伝わる速さはほぼ一定であり,ゆれが始まる時間は,震源までの距離に比例していると考えることができるようにする。 ・地震発生からゆれが始めるまでにどんな備えができるのか,その行動に必要な時間と震源までの距離を関連させて,どんな行動が出来るのかをプレゼンテーションを作成し,それをポスター形式にまとめるように促すことで,防災意識を高め,自らの学習を振り返ることができるようにする。 【他教科・領域との関連】 ・数学科の一次関数,ゆれの伝わり方を一定の速度とみなして考える。 ○できるぞ発電!~災害時に活きる発電機~ (電流のエネルギー・10) 【ねらい】 災害時に個人で自由に使うことのできる電気を作り出すために,発電量などを根拠に繰り返し実験に取り組み,完成させた発電機を災害時に利用することができるのか,地球市民として,科学的根拠に基づいて賢明な意思決定ができる。 【主な支援】 ・自分が使用したい電気器具はどの位の電力が必要なのかを持ち込んできた生徒に発表を促して全体で共有することで,発電量の見通しをもって発電機を製作する計画を立てることができるにようにする。 ・モーターで実際に発生する電圧を調べてみたいという生徒の意識を全体で共有できるようにすることで,電圧の実測値を根拠に発電機を目的に合わせて評価・改善することができるようにする。 【他教科・領域との関連】 ・数学科の比,歯車の歯の数の比から回転数を推測する。 ・技術科の設計,3DCADや3Dプリンタを活用して自分の願いの実現を図る。 ○解明しよう!月の不思議 (宇宙と地球・6) 【ねらい】 普段何気なく見ている三日月や満月が実際の観測結果やモデルを使って見え方を考えることを通して,月と地球と太陽の位置関係によって時間によって見える月の形や位置が決まっていること見いだすことができる。 【主な支援】 ・百人一首の歌の中で,月について詠まれている歌を共有した後,「有明の月についてどのような月であるのか」と問うことで,月の満ち欠けに関心を抱くことができるようにする。 ・月と地球と太陽の位置関係を確認した後,モデルを使って実際の観察結果と実際の月の観測結果と同じように見えるように月と地球と太陽の位置関係を確かめる場を設定することで,月は地球のまわりを回っているから見える時間や見える形が変化することを見いだすことができるようにする。 【他教科・領域との関連】 ・国語科の俳句,短歌が詠まれた情景と結びつけて考える。
元のページ ../index.html#28