- 25 - ②中学校での社会科と理科の教科横断的な単元開発に向けた実践(平成28年10月) ・単元名 「未来エネルギーへの一票 ~どこから電気を買いますか?~ 」 (中学校 社会科 2年地理 「世界から見た日本の資源とエネルギー」) (中学校 理 科 2年物理領域 「電気の世界-電流の性質」) ・単元の概要 教師は,生徒たちにとって当たり前のように存在する社会的事象を見直して,その価値を改めて見いだし,今や未来の自分たちの生活や社会を成り立たせていくために,自分なりの根拠をもって考え,判断し,行動に移していこうとすることができる授業を構想したいと願った。 そこで教師は,生徒の身近にある「電気」を題材とし,①体験的な学びを通して電気の重要性を感じ,自分とのかかわりの大きさを再認識する,②日本の電力や資源・エネルギーの特色を大観し,課題を見いだす,③将来の発電の電源構成を変える可能性をもつ「家庭の電気の購入先」を自分なりの根拠をもって選択するという3つの段階を設定した。そして,資料やデータを調べたり,友と意見交換をしたりする場を設定することで,世界や日本が抱える電力・エネルギーの課題を自分のこととして引き寄せながら,様々な視点や立場に基づいて,これからの電力のあり方や自分と電気・エネルギーとのかかわり方について考えていくことができるようにした。
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