農学部研究紹介2020-2021
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25雑草学研究室渡邉修准教授農水省草地試験場・岐阜大・農研機構研究員を経て2005年4月より信州大学農学部。外来植物、雑草の分布・生態調査をベースにした植生管理技術に関わる研究を行っている。山岳科学研究拠点での業務も実施。雑草学研究室では、空撮画像や現地調査による外来植物の早期検出や作物の生育診断の技術開発の研究に取り組んでいます。グローバル化が進み海外との人的・物質的移動が頻繁になった結果、外国産の植物が多数侵入・定着し、農作物の生産に影響が出ています。農地や周辺環境の外来雑草の分布状態を高度なモニタリング手法を使って地図化し、対策が必要な場所を効率的に検出します。ドローンで取得したマルチスペクトル画像から、作物の生育状態のモニタリングを高精度に行い、生産環境の観測技術の開発を進めています。農業従事者の高齢化や人口減少が進み、少ない人数で広い農地を管理する時代になりました。日本国内には外国産の雑草が侵入し、農業被害もでています。被害の大きな雑草の分布を早期に検出し、早めに対策を立てる必要がありますが、これを効率的に行う手法の開発を進めています。雑草対策は社会問題であり、各地の自治体、都道府県の農業試験等では雑草対策の業務がたくさんあります。農地や周辺環境の観測、雑草を見分ける視点、作物の生育状態をモニタリングする手法を習得することで、農業分野だけでなく様々な業種へ技術展開を進めることができます。(観測用ドローンと自律飛行プログラムによる圃場センシング)フィールドにおける雑草調査、ドローンによるセンシング技術の習得を通じて、広い農地を少人数で管理するための技術の開発に関わることができます。マルチスペクトルカメラによるセンシング技術と高度な画像処理技術を修得するとともに、作物や雑草の生理生態特性の解明に繋がる研究を展開でき、先端技術を活用した仕事を展開できます。農業生産や生態系に影響を与える外来植物のモニタリングと生育診断研究から広がる未来卒業後の未来像植物資源科学コース(マルチスペクトル画像による水稲の葉色診断、●は成熟の早い圃場)(空撮画像処理によるアレチウリ群落の自動検出(赤))100m

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